ゆう‐しで【木綿四手/木綿垂】
木綿(ゆう)を垂らすこと。また、垂らした木綿。木綿で作った四手。「榊葉(さかきば)の常磐(ときは)かきはに—や堅苦しなる目な見せそ神」〈かげろふ・上〉
ゆうしで‐の【木綿四手の】
[枕]木綿四手は神前に垂らすものであることから、「神」にかかる。「こや—神まつるころ」〈経信集〉
ゆう‐じん【遊人】
1 一定の職業をもたず遊び暮らしている人。また、道楽者。〈和英語林集成〉 2 物見遊山に出かける人。遊客。「—は、梅花を見つけて」〈中華若木詩抄・下〉
ゆうずうねんぶつえんぎえまき【融通念仏縁起絵巻】
融通念仏宗の開祖良忍(りょうにん)の伝記、同宗の功徳などを描いた2巻本の絵巻物。念仏勧進のため正和3年(1314)に原本が成立し、以後広く伝写された。南北朝時代に良鎮(りょうちん)の勧進により制...
ゆう‐だすき【木綿襷】
[名]木綿(ゆう)で作ったたすき。神事に奉仕するときに用いる。「—かひなにかけて」〈万・四二〇〉
[枕] 1
をからだにかける意で、「かく」にかかる。「—かけても言ふな」〈後撰・夏〉 2 ...
ゆう‐だたみ【木綿畳】
[名]木綿(ゆう)をたたむこと。また、たたんだもの。神事に用いる。「—手に取り持ちてかくだにも我(あれ)は祈(こ)ひなむ君に逢はじかも」〈万・三八〇〉
[枕]
を神に手向(たむ)ける意で、「...
ゆう‐つけ【木綿付け】
「木綿付け鳥」の略。「暁に鳴く—のわが声に劣らぬ音をぞ鳴きて帰りし」〈信明集〉
ゆうつけ‐どり【木綿付け鳥】
《昔、世の中が乱れたとき、鶏に木綿(ゆう)をつけて都の四境の関所で祓(はらえ)をしたところから。「ゆうつげどり」「ゆうづけどり」とも》鶏の別名。「逢坂の—にあらばこそ君がゆききをなくなくも見め」...
ゆう‐づくよ【夕月夜】
[名]「ゆうづきよ」に同じ。
[枕] 1
がほの暗いことから、地名の「小倉(をぐら)」にかかる。「—をぐらの山に鳴く鹿の」〈古今・秋下〉 2 夕月は夜中に沈み、暁は闇であることから、「暁闇...
ゆうづる【夕鶴】
木下順二の戯曲。一幕。昭和24年(1949)発表。民話「鶴の恩返し」に素材を求めたもの。昭和27年(1952)には団伊玖磨の作曲によってオペラ化された。