かえる‐やま【帰山】
福井県中部、南越前町から敦賀市へ通じる峠一帯の呼び名。[歌枕]「—ありとは聞けど春霞立ち別れなば恋しかるべし」〈古今・離別〉
かがみ‐やま【鏡山】
滋賀県南部、野洲(やす)市と蒲生(がもう)郡竜王町との境にある山。標高385メートル。[歌枕]「—いざ立ちよりて見てゆかむ」〈古今・雑上〉 佐賀県唐津市中部にある山。唐津湾を望む。標高284...
かこ‐の‐しま【可古の島】
兵庫県の加古川河口付近にあったという島。[歌枕]「稲日野(いなびの)も行き過ぎかてに思へれば心恋しき—見ゆ」〈万・二五三〉
かさとり‐やま【笠取山】
京都府宇治市北東部の山。醍醐山(だいごさん)の東にある。標高371メートル。紅葉の名所。[歌枕]「雨ふれば—のもみぢばは行きかふ人の袖さへぞてる」〈古今・秋下〉
かざごし‐の‐みね【風越の峰】
「風越山(かざごしやま)」に同じ。[歌枕]「—の上にて見るときは雲は麓(ふもと)のものにぞありける」〈詞花・雑下〉
かざごし‐やま【風越山】
長野県飯田市西部にある山。標高1535メートル。かざごしのみね。ふうえつざん。[歌枕]「吹き乱る—の桜花麓(ふもと)の雲に色やまがはん」〈夫木・二〇〉 長野県木曽郡上松町にある山。標高169...
歌人(かじん)は居(い)ながらにして名所(めいしょ)を知(し)る
歌人は、古歌や歌枕の研究によって、旅行をしなくても、天下の名所のようすをよく知る。
かすが‐の【春日野】
奈良市、春日山の麓一帯の野原。[歌枕]「—の飛火の野守いでてみよ今いくかありて若菜つみてむ」〈古今・春上〉
かせ‐やま【鹿背山】
京都府木津川市にある山。布当(ふたぎ)の山。[歌枕]「見すててはかへるべしやは—の峰の紅葉のことと問はぬを」〈定頼集〉
かたおか【片岡】
京都市北区、上賀茂神社の東にある山。片岡の杜(もり)。[歌枕]「ほととぎす声待つほどは—のもりの雫(しづく)に立ちや濡れまし」〈新古今・夏〉 奈良県北葛城郡王寺町から香芝市にかけての丘陵。片...