ぬれ‐ごろも【濡れ衣】
1 「ぬれぎぬ1」に同じ。「のがるとも誰か着ざらむ—天(あめ)の下にし住まむ限りは」〈大和・四四〉 2 根も葉もないうわさ。ぬれぎぬ。「—は、なほ、え干させ給はじ」〈源・夕霧〉
ぬれ‐しょぼた・れる【濡れしょぼたれる】
[動ラ下一]濡れてぐしょぐしょになる。ひどく濡れる。「大雨が降出したもんだから、道灌さまも—・れて」〈魯文・安愚楽鍋〉
ぬれ‐せんべい【濡れ煎餅】
焼きたてのせんべいを醤油だれにつけたもの。しっとりと濡れた感じで柔らかく、味は濃い。 [補説]千葉県銚子市にある店の創案で、商品化は昭和38年(1963)という。「ぬれせん」は商標名。
ぬれ‐そぼ・つ【濡れそぼつ】
[動タ五(四)]濡れてびしょびしょになる。「春雨に—・ちながら歩く」
ぬれたこころ【濡れた心】
多岐川恭の中編小説。昭和33年(1958)に第4回江戸川乱歩賞を受賞し、同年刊行されたミステリー小説。
ぬれ‐て【濡れ手】
水に濡れた手。
濡(ぬ)れ手(て)で粟(あわ)
濡れた手で粟をつかめば粟粒がたくさんついてくるように、ほねをおらずに多くの利益を得ること。やすやすと金もうけをすること。 [補説]「濡れ手で泡」と書き、いくら努力しても実りがないことの意とするの...
ぬれ‐とお・る【濡れ透る】
[動ラ五(四)]雨や水などが中までしみとおる。「下着まで—・る」
ぬれ‐に【濡れ荷】
船積みまたは運送のときに水に濡れた貨物。
濡(ぬ)れぬ先(さき)こそ露(つゆ)をも厭(いと)え
濡れる前は露をさえ厭うが、いったん濡れてしまうと、いくら濡れてもかまわなくなる。一度過ちを犯すと、もっとひどい過ちを平気で犯すようになることのたとえ。