あ‐ぼう【阿防/阿傍】
地獄の獄卒。牛頭で、胴と手は人、脚は牛に似ており、山を抜くほど力が強い。羅刹(らせつ)のように暴悪という。阿防羅刹。
えんま‐そつ【閻魔卒】
閻魔王に使われて、罪人を責めるという鬼。獄卒。阿防羅刹(あぼうらせつ)。
ぎょらん‐かんのん【魚籃観音】
三十三観音の一。手に魚の入ったかごを持つ像と、大魚に乗る像とがある。悪鬼・羅刹(らせつ)・毒竜の害を除く力をもつという。
さつ【刹】
[常用漢字] [音]サツ(漢) セツ(慣) 寺。寺院。「古刹・仏刹・名刹」 [難読]刹那(せつな)・羅刹(らせつ)
しゃくぜつ‐じん【赤舌神】
陰陽道(おんようどう)で、太歳西門の番神、または第三の羅刹(らせつ)のこと。
しょぎょうむじょう‐げ【諸行無常偈】
涅槃経(ねはんぎょう)にある4句の偈。諸行無常・是生滅法・生滅滅已・寂滅為楽のこと。釈迦(しゃか)が過去世に雪山(せっせん)童子として修行中、羅刹(らせつ)に姿を変えた帝釈天からこの偈の前半を聞...
しらが・う
[動ハ四](他の動詞の連用形に付いて用いられる) 1 わざと知れるようにする。目立つように振る舞う。「童一人ぞとどまりて、見え—・ひ歩きける」〈平中・二二〉 2 争ってする。「羅刹(らせつ)、奪...
じゅうに‐てん【十二天】
仏教を守護する12の天尊。四方・四維の八天、上・下の二天、日・月の二天のこと。帝釈天(たいしゃくてん)(東)・火天(南東)・閻魔天(えんまてん)(南)・羅刹天(らせつてん)(南西)・水天(西)・...
じゅう‐らせつにょ【十羅刹女】
法華経に説かれる10人の羅刹女。初め、人の精気を奪う鬼女であったが、のちに鬼子母神らとともに仏の説法に接し、法華行者を守る神女となった。藍婆(らんば)・毘藍婆(びらんば)・曲歯(こくし)・華歯(...
せっ‐き【殺鬼/刹鬼】
人や物などを滅ぼす幽鬼。悪鬼。羅刹(らせつ)。「無常の—をば、暫時も戦ひ返さず」〈平家・六〉