チャン‐ぬり【チャン塗り】
チャン(瀝青)を塗ること。また、塗ったもの。「—のかはらけ仕出して世に売れども」〈浮・胸算用・五〉
ちゅう‐ぶん【中分】
1 半分に分けること。「今日より後は天下を—して」〈太平記・二八〉 2 五分五分に扱うこと。対等に見ること。「工藤左衛門祐経と、匹夫下郎の本多と、—の扱ひとはお恨めしい」〈浄・会稽山〉 3 間を...
ちょうにん‐もの【町人物】
浮世草子のうち、主として町人の経済生活の実態を描いたもの。井原西鶴の「日本永代蔵」「世間胸算用」など。
つばめ
《動詞「つばむ」の連用形から。「燕」の字を当てることが多い》とりまとめること。特に金銭を合算すること。また、収支の帳尻を合わせること。「毎月の胸算用せぬによって、—のあはぬ事ぞかし」〈浮・胸算用・一〉
てい‐ぼう【亭坊】
住職。また、隠居剃髪(ていはつ)した亭主。「—勤め過ぎて、しばらく世間の事どもを考へ」〈浮・胸算用・五〉
て‐から
[連語]《接続助詞「て」+準体助詞「から」。近世以降の語》動詞の連用形に付いて、全体で接続助詞のように用いる。 1 …から後。…以降。「相手に会っ—考えを決める」 2 …たとしても。…たところで...
て‐にっき【手日記】
日々の心覚えを記す帳面。「枕に算盤(そろばん)、—をはなたず」〈浮・胸算用・四〉
てまえ‐しゃ【手前者】
暮らし向きのよい人。財産家。手前よし。「—の子にて、小さい時からうまい物ばかりで育てられ」〈浮・胸算用・二〉
寺(てら)から里(さと)へ
《檀家から寺へ物を贈るのがあたりまえなのに、寺から檀家へ物を贈る意から》物事が逆であることのたとえ。本末顛倒(てんとう)。「—の礼扇、これらは明けずに捨(すた)りて」〈浮・胸算用・一〉
とうざ‐ばらい【当座払ひ】
その場で支払うこと。現金払い。「大方(おほかた)の買物は—にして」〈浮・胸算用・四〉