いぬ‐わらび【犬蕨】
メシダ科の多年生のシダ。山野に生える。根茎は地中をはい、葉は長さ40〜80センチ。葉柄に赤褐色の鱗片(りんぺん)がまばらにつく。葉は先がとがった卵状楕円形の小葉からなる複葉。
かな‐わらび【鉄蕨】
オシダ科の常緑、多年生のシダ。暖地の林下に群生。葉は堅く、光沢があり、羽状に深く切れ込む。葉の裏面に、包膜で覆われた胞子嚢(ほうしのう)をつける。ほそばかなわらび。
くま‐わらび【熊蕨】
オシダ科の常緑性のシダ。山地の林下に自生。葉柄には赤褐色の鱗片(りんぺん)が密生。葉は長さ約50センチで羽状に切れ込む。鱗片を熊の毛になぞらえたところからの名。
こうや‐わらび【高野蕨】
コウヤワラビ科の多年生のシダ。原野や水辺の湿った所に生える。夏、胞子葉が出て、穂のように胞子嚢(ほうしのう)をつける。
さ‐わらび【早蕨】
1 芽を出したばかりのワラビ。《季 春》 2 襲(かさね)の色目の名。表は紫、裏は青。春に用いる。 源氏物語第48巻の巻名。薫大将、25歳。宇治の大君(おおいぎみ)没後、中の君は匂宮の二条...
ぜんまい‐わらび【薇蕨】
ゼンマイの別名。
なつ‐の‐はなわらび【夏の花蕨】
ハナヤスリ科の多年草。山地などで、初夏から秋にかけてみられるシダ。
はな‐わらび【花蕨】
ハナヤスリ科のシダの、ナツノハナワラビ・フユノハナワラビ・オオハナワラビなどの総称。栄養葉は羽状に細かく裂けていて、胞子葉は穂状に胞子嚢(ほうしのう)をつける。
ひめ‐わらび【姫蕨】
ヒメシダ科の多年生のシダ。林の縁などの明るい所に生える。葉は長さ1メートル以上になり、葉身は羽状に細く裂けていて柔らか。
ふゆ‐の‐はなわらび【冬の花蕨】
ハナヤスリ科の多年草。林内などで秋・冬にみられるシダ。根茎から1本の茎が伸び、栄養葉と胞子葉に分かれる。栄養葉は羽状複葉。胞子は軸に2列につく。《季 冬》