よしだ‐せいいち【吉田精一】
[1908〜1984]国文学者。東京の生まれ。東京教育大・東大教授。日本近代文学研究に新しい実証主義的方法を樹立。著「自然主義の研究」「近代日本浪漫主義研究」「明治大正文学史」など。
よしの‐さくぞう【吉野作造】
[1878〜1933]政治学者。宮城の生まれ。東大教授。民本主義を唱え、普通選挙の実施、政党内閣制などを主張し、また軍閥を攻撃。大正デモクラシーの理論的指導者。のち、「明治文化全集」を編集。
よしや‐のぶこ【吉屋信子】
[1896〜1973]小説家。新潟の生まれ。キリスト教的な理想主義や清純な感傷性によって多くの女性の支持を得た。作「地の果まで」「良人の貞操」「鬼火」「徳川の夫人たち」など。
よろず‐てつごろう【万鉄五郎】
[1885〜1927]洋画家。岩手の生まれ。後期印象派・フォービスムの影響を受け、フュウザン会の結成に参加。しだいに独自の解釈によるキュビスムに傾き、晩年は東洋的な表現主義へと移行した。
ライス【Elmer Rice】
[1892〜1967]米国の劇作家。表現主義的手法によって機械文明を風刺した「計算器」、裏街の生活を写実的に描出した「街の風景」などで知られる。
ライヒ【Wilhelm Reich】
[1897〜1957]オーストリア生まれの精神分析学者。1939年米国に亡命。性の解放を唱え、フロイトの精神分析とマルクス主義を統合、現代社会における疎外感の解消を訴えた。著「性格分析」「性の革...
ライヘンバハ【Hans Reichenbach】
[1891〜1953]ドイツ生まれの哲学者。論理実証主義の運動と密接なかかわりをもち、米国に渡って科学哲学の発展に貢献、特に確率論理学を研究した。著「確率論」など。ライヘンバッハ。
ラウシェンバーグ【Robert Rauschenberg】
[1925〜2008]米国の美術家。ネオダダの代表者の一人。抽象表現主義風の絵画とオブジェを合体させたコンバインペインティングで、大きな注目を浴びた。また、写真をもとにしたシルクスクリーンの作品...
ラカトシュ【Imre Lakatos】
[1922〜1974]ハンガリー生まれの科学哲学者。後に英国に渡る。ポッパーの反証主義とクーンのパラダイム論を総合、科学的リサーチプログラムの方法論を提唱した。著「数学的発見の論理」「方法の擁護...
ラカン【Jacques Lacan】
[1901〜1981]フランスの精神分析学者。1964年にパリ‐フロイト学派を創設。論集「エクリ」によって構造主義の代表的理論家とされ、哲学・言語学・文学などに多くの影響を与えた。