たまも‐の‐まえ【玉藻の前】
鳥羽上皇の寵(ちょう)を得たという伝説上の美女。異国から来た金毛九尾の狐で、陰陽師(おんようじ)に見破られて那須の殺生石(せっしょうせき)になったという。謡曲「殺生石」や浄瑠璃・歌舞伎に脚色された。
たんぜい【弾誓】
[1552〜1613]安土桃山時代・江戸初期の浄土宗捨世派の僧。尾張の人。各地を遍歴、佐渡で修行中に阿弥陀の説法を感得。のち、京都大原の阿弥陀寺などを開いた。
ちん‐げんぴん【陳元贇】
[1587〜1671]中国、明の文人・陶工。字(あざな)は義都。号、既白山人。元和5年(1619)明末の兵乱を避けて来日して帰化。晩年は尾張徳川家に招かれ、名古屋に居住。中国拳法を教えたと伝える...
つかだ‐たいほう【冢田大峯】
[1745〜1832]江戸後期の儒学者。信濃の人。名は虎。寛政異学の禁を批判。のち、尾張藩明倫堂督学。著「聖道弁物」など。
つぼい‐とこく【坪井杜国】
[?〜1690]江戸前期の俳人。尾張の人。米穀商を営む。松尾芭蕉の弟子で、「笈(おい)の小文(こぶみ)」の旅に同行した。
てらにし‐かんしん【寺西閑心】
江戸初期の侠客。尾張の人。江戸で剣術を指南。のち禅門に入ったが、還俗して侠客となった。生没年未詳。
とくだ‐しゅうせい【徳田秋声】
[1872〜1943]小説家。金沢の生まれ。本名、末雄。尾崎紅葉の門に入る。自然主義文学の代表的作家として活躍、大正中期以後は心境小説に秀作を残した。作「黴」「あらくれ」「仮装人物」「縮図」など。
とよとみ‐ひでよし【豊臣秀吉】
[1536〜1598]安土桃山時代の武将。尾張の人。幼名、日吉丸。初名、木下藤吉郎。織田信長に仕え、戦功をたて、羽柴秀吉と名のった。信長の死後、明智光秀・柴田勝家を討ち、ついで四国・九州・関東・...
ないとう‐じょうそう【内藤丈草】
[1662〜1704]江戸前期の俳人。蕉門十哲の一人。通称、林右衛門。別号、懶窩(らんか)・仏幻庵など。尾張犬山藩士。出家して京にのぼり、芭蕉に師事。句風は軽妙洒脱。著「寝ころび草」など。
ふくしま‐まさのり【福島正則】
[1561〜1624]安土桃山・江戸初期の武将。尾張の人。幼少時から豊臣秀吉に従い各地を歴戦、賤ヶ岳(しずがたけ)の戦いでは七本槍の筆頭として活躍。関ヶ原の戦いでは徳川方に属し、安芸(あき)広島...