ありま‐よりちか【有馬頼義】
[1918〜1980]小説家。東京の生まれ。頼寧(よりやす)の子。推理小説ブームの一翼を担い、「終身未決囚」で直木賞受賞。昭和45年(1970)には文芸雑誌「早稲田文学」の編集長となる。他に「四...
いくしま‐じろう【生島治郎】
[1933〜2003]小説家。中国、上海の生まれ。本名、小泉太郎。ミステリー雑誌の編集長を経て、本格的なハードボイルド小説を日本の文壇に確立させた。「追いつめる」で直木賞受賞。他に「傷痕の街」「...
いちき‐きとくろう【一木喜徳郎】
[1867〜1944]憲法学者・政治家。静岡の生まれ。ドイツ留学後、東大教授。のち、文部・内務・宮内各大臣、枢密院議長などを歴任。天皇機関説が右翼から攻撃され、二・二六事件後政界から引退した。
うえすぎ‐しんきち【上杉慎吉】
[1878〜1929]憲法学者。福井の生まれ。東大教授。君権絶対主義を唱え、天皇機関説の美濃部達吉と論争。のち、右翼団体を指導。著「新稿憲法述義」など。
うちだ‐りょうへい【内田良平】
[1874〜1937]右翼運動指導者。福岡の生まれ。明治34年(1901)黒竜会を創立、大陸進出を唱えた。韓国併合の黒幕として活躍、のちに満蒙(まんもう)独立運動を推進。
おおた‐ぜんさい【太田全斎】
[1759〜1829]江戸後期の儒学者。福山藩士。名は方(ほう)。音韻学に通じた。著「韓非子翼毳(かんぴしよくぜい)」「漢呉音図」など。また、「俚言集覧(りげんしゅうらん)」の著者ともいわれる。
ガッダ【Carlo Emilio Gadda】
[1893〜1973]イタリアの小説家。専門用語や方言・外国語などを駆使して、難解な前衛的作品を発表。20世紀前衛文学の一翼を担った。長編「メルラーナ街の怖るべき混乱」「悲しみの認識」など。
つだ‐せいふう【津田青楓】
[1880〜1978]画家。京都の生まれ。本名、亀治郎。初め日本画、のち洋画を学ぶ。二科会の創立に参画。左翼運動に参加したのち、同会脱会とともに日本画に復帰して南画風の作品を描いた。随筆・詩・書...
つだ‐そうきち【津田左右吉】
[1873〜1961]歴史学者。岐阜の生まれ。文献批判に基づき、記紀の神話が客観的史実でないことを論証し、日本古代史の科学的研究を開拓した。のち、この上代研究が右翼思想家から告発され、昭和15年...
てい‐れい【丁玲】
[1904〜1986]中国の女流作家。臨澧(りんれい)(湖南省)の人。本名、蒋冰姿(しょうひょうし)。左翼作家連盟に属し、夫の胡也頻刑死後、共産党に入党。解放区で文化宣伝工作に従事。1954年ご...