あわしま‐かんげつ【淡島寒月】
[1859〜1926]文学者。東京の生まれ。本名、宝受郎。江戸文学を愛好し、西鶴を再発見して、その価値を尾崎紅葉・幸田露伴らに伝えた。著「百美文」「梵雲庵(ぼんうんあん)雑話」。
かんぜ‐かせつ【観世華雪】
[1884〜1959]能楽師。シテ方観世流。東京の生まれ。本名、織雄(おりお)。分家の5世銕之丞(てつのじょう)(号、紅雪)の子で、6世を襲名。のち華雪と改名。義兄梅若万三郎らと梅若流を創立した...
かんぜ‐のぶみつ【観世信光】
[1435〜1516]室町中期の能役者・能作者。通称、小次郎。音阿弥の子。幼い大夫の後見役として若手を育成、自らワキ役となり、ワキ師の祖といわれる。また、大鼓(おおつづみ)の名手。作「安宅(あた...
きたじま‐けんしん【北島見信】
江戸中期の天文学者。長崎の人。長崎奉行天文方。「紅毛天地二図贅説(ぜいせつ)」を訳述。日本を中心に東アジア・南方諸島を含む大日本州の設置を提唱した。生没年未詳。
きのした‐りげん【木下利玄】
[1886〜1925]歌人。岡山の生まれ。本名、利玄(としはる)。佐佐木信綱の門下。「心の花」、ついで「白樺」同人。歌集「銀」「紅玉」「一路」など。
き‐の‐ないし【紀内侍】
平安中期の歌人。貫之(つらゆき)の娘。鶯宿梅(おうしゅくばい)の故事で有名。紅梅の内侍。生没年未詳。
げんじ‐けいた【源氏鶏太】
[1912〜1985]小説家。富山の生まれ。本名、田中富雄。サラリーマン体験を生かしたユーモアにあふれる作品で人気を集める。「英語屋さん」およびその他の作品で直木賞受賞。他に「三等重役」「定年退...
こうだ‐ろはん【幸田露伴】
[1867〜1947]小説家・随筆家・考証家。東京の生まれ。本名、成行(しげゆき)。別号、蝸牛庵(かぎゅうあん)など。明治22年(1889)「露団々」「風流仏」で名声を確立。尾崎紅葉と並ぶ作家と...
ゆ‐へいはく【兪平伯】
[1899〜1990]中国の詩人・学者。浙江(せっこう)省徳清の人。本名、兪銘衡。新文学運動の草創期の詩人で、詩集に「冬夜」などがある。のち、主として古典文学の考証・批評に専心。「紅楼夢」研究は...
ろげん‐ぼう【廬元坊】
[1688〜1747]江戸中期の俳人。美濃の人。本名、仙石与兵衛。別号、里紅。各務支考(かがみしこう)の後継者として美濃派の基礎を築いた。