うつしいろ【移し色】
移し花で染めた薄い青色。「色々にこきまぜたる上に、—なる織物を着たり」〈浜松・二〉
うつしうま【移し馬】
「移しの馬」に同じ。
うつしえ【写し絵】
1 景色や人物などを描き写した絵。写生画。「是は誠の鯉、—とはさらさら思はれず」〈浄・双生隅田川〉 2 ⇒映し絵
うつしえ【映し絵】
(「写し絵」とも書く)ガラス板などに人物・景色などを描き、それを幻灯機で壁や白布に映すもの。江戸末期から明治末まで寄席で興行。幻灯。
うつしえ【移し絵】
水溶性の糊 (のり) を塗った台紙に模様や絵を印刷したもの。水にぬらして物にはりつけ、乾ききらないうちに紙をはがすと台紙の模様や絵が転写される。陶器・ガラスなどの模様印刷に用い、また玩具にもする。
うつしぐさ【移し草】
《染料にするところから》ツユクサの別名。
うつしぐら【移し鞍】
平安時代、官人が公用で乗る馬寮 (めりょう) の馬につける鞍。平文の鞍橋 (くらぼね) 、半舌の鐙 (あぶみ) 、斧形の大滑 (おおなめ) が特色。似せて作った鞍を私馬 (わたくしのうま) につけることもある。うつしのくら。
うつしごころ【移し心】
移りやすい心。移り気。「いで人は言のみぞよき月草の—は色ことにして」〈古今・恋四〉
うつしぞめ【写し染(め)】
布の上に型紙をおき、染料をまぜた糊 (のり) を用いて型どおりに文様を染める方法。友禅・小紋などに用いられる。
うつしどの【移し殿/遷し殿】
1 神社の社殿改築のときなどに、臨時に神体を安置しておく仮の社殿。仮殿 (かりどの) 。 2 春日神社の社殿の一。神木を移し安置する社殿。