陸へ上がった河童
《河童は水中では能力を十分発揮できるが、陸に上がると力がなくなるとされるところから》力のある者が、環境が一変するとまったく無力になってしまうことのたとえ。
おかおにたろう【岡鬼太郎】
[1872〜1943]劇作家・劇評家。東京の生まれ。本名、嘉太郎 (よしたろう) 。新聞記者のかたわら小説も執筆。2世市川左団次の信を得、明治座主事・松竹顧問。戯曲「小猿七之助」「今様薩摩歌」など。
おかきよし【岡潔】
[1901〜1978]数学者。和歌山の生まれ。奈良女子大教授。多変数複素関数論の分野を開拓し、層の概念の原型となる局所イデアルの概念を導入。文化勲章受章。著「春宵 (しゅんしょう) 十話」など。
おかけんかい【岡研介】
[1799〜1839]江戸後期の医師。周防 (すおう) の人。名は精。漢学を広瀬淡窓に、蘭学・医学をシーボルトに学び、鳴滝塾頭となる。日本に初めて生理学を紹介。
おかしかのすけ【岡鹿之助】
[1898〜1978]洋画家。東京の生まれ。岡鬼太郎の長男。フランスに留学。帰国後、春陽会に所属。スーラに学んだ点描画法と理知的構成の中に詩情をたたえた作風で知られた。文化勲章受章。
おかはっく【岡白駒】
[1692〜1767]江戸中期の儒学者。播磨 (はりま) の人。中国の小説の訓訳もした。著「皇朝儒臣伝」「小説奇言」など。
おかはるお【岡晴夫】
[1916〜1970]歌手。千葉の生まれ。本名、佐々木辰夫。鼻にかかった甘い歌声で人気を博し、デビューの昭和14年(1939)から昭和20年代にかけて活躍。「オカッパル」の愛称で親しまれた。ヒット曲は「上海の花売娘」「憧 (あこが) れのハワイ航路」など。
おかふもと【岡麓】
[1877〜1951]歌人。東京の生まれ。本名、三郎。正岡子規に師事し、「アララギ」同人として活躍。歌集に「庭苔」「涌井 (わくい) 」など。