かさねぎり【重ね切り/重ね斬り】
1 物を重ねておいて切ること。 2 不義密通をした男女を、一緒に斬ること。重ね胴。「女郎共に—にやあふべきと」〈浮・万金丹・五〉
かさねく【重ね句】
1首の和歌に、同じ語句、または同音の語句を重ねて用いること。「足引の山の山鳥もる山も」の「山」の類。
かさねくるわ【重ね郭】
山城で、郭を幾重にも重ねて築いたもの。
かさねこそで【重ね小袖】
小袖を重ねて着ること。また、そのようにして着た小袖。→小袖
かさねことば【重ね言葉/重ね詞】
1 意味を強めるために、同じ言葉、または同じ意味の言葉を重ねて用いること。また、その言葉。「降りに降る」「仮庵 (かりほ) の庵 (いほ) 」の類。 2 言葉の遊戯で、語頭に同じ音のつく言葉をまちがえずに言うもの。「生麦・生米・生卵」の類。
かさねさかずき【重ね杯】
1 大・中・小を重ねてひと組とする杯。組み杯。 2 何杯も続けて酒を飲むこと。
かさねじ【重ね字】
「踊り字」に同じ。
かさねじゅう【重ね重】
「組み重 (じゅう) 」に同じ。
かさねしょうぞく【襲装束】
舞楽で舞人が着用する装束の一。鳥兜 (とりかぶと) ・袍 (ほう) ・半臂 (はんぴ) ・下襲 (したがさね) ・指貫 (さしぬき) ・忘れ緒・糸鞋 (しがい) ・踏掛 (ふがけ) などからなる。また、略式で楽人も用いる。常 (つね) 装束。唐 (から) 装束。
かさねすずり【重ね硯】
書道の道具一式を二つの箱に分けて入れ、重ねたもの。重ね硯箱。