からすのごま【烏の胡麻】
アオイ科の一年草。山野や荒れ地に生え、高さ約60センチ。葉は卵形で先がとがる。秋、黄色い5弁花が咲く。実は細長い角状。
からすのぬればいろ【烏の濡れ羽色】
水にぬれた烏の羽のように、黒くてつやつやした色。「髪は—」
からすば【烏羽】
烏の羽。黒い羽。敏達天皇の代に、高麗 (こま) から来た、烏の羽に墨書きした手紙を湯気で蒸し、帛 (ねりきぬ) に押し写して読み取ったという故事から、多く「烏羽に書く」の形で、見分けのつかないことのたとえに用いる。「—に書く玉梓 (たまづさ) の心地して」〈山家集・上〉
からすばいろ【烏羽色】
烏の羽の色。黒く青みのあるつややかな色。また、黒い色。からすば。
からすばと【烏鳩】
ハト科の鳥。全長約40センチ。全身黒色で緑色の光沢がある。日本特産で、伊豆諸島・小笠原諸島・琉球諸島などの森林にすみ、うなるような太い声で鳴く。天然記念物。くろばと。うしばと。
からすびしゃく【烏柄杓】
サトイモ科の多年草。畑などに生え、高さ約20センチ。葉は3枚の小葉からなり、長い柄の中ごろと上端とに1個ずつむかごをつける。6月ごろ、緑色の仏炎苞 (ぶつえんほう) をもつ花穂をつける。根茎を漢方で半夏 (はんげ) という。すずめのひしゃく。へそくり。
からすぶえ【烏笛】
歌舞伎で、烏の鳴き声の効果音を出す笛。竹筒の内部に太さの異なる竹筒を三重に入れ、リードをつけたもの。
からすへび【烏蛇】
シマヘビの黒化型で、うろこに黒の色素細胞が異常に多く、全身黒色を呈するもの。
からすむぎ【烏麦】
1 イネ科の越年草。高さ約1メートル。葉は細長い。夏、小穂を円錐状につける。ヨーロッパ・北アフリカの原産。エンバクはこの改良品種という。ちゃひきぐさ。《季 夏》 2 エンバクの別名。