たけだりんたろう【武田麟太郎】
[1904〜1946]小説家。大阪の生まれ。新感覚派的手法による小説「暴力」でプロレタリア文学の作家として出発、のち市井 (しせい) の庶民の生態を描いた「日本三文オペラ」などを発表。雑誌「人民文庫」を主宰。ほかに「銀座八丁」「一の酉 (とり) 」「井原西鶴」など。
たけだゆりこ【武田百合子】
[1925〜1993]随筆家。神奈川の生まれ。夫は作家の武田泰淳。夫の死後、富士山荘での二人の生活を綴 (つづ) った「富士日記」を発表し、田村俊子賞受賞。他に「犬が星見た」「ことばの食卓」など。
たけだきよこ【武田清子】
[1917〜2018]思想史家。兵庫の生まれ。本姓、長 (ちょう) 。交換留学生として渡米し、日米開戦後に交換船で帰国。昭和21年(1946)、鶴見俊輔・丸山真男らと雑誌「思想の科学」を創刊した。日本土着の思想とキリスト教とのかかわりや、天皇制などについて研究。世界教会協議会(WCC)会長をつとめるなど、幅広く活躍した。著「土着と背教」「天皇観の相克」など。