人有る中に人無し
人はたくさんいるが、真に役に立つ人物はなかなかいない。
人至って賢ければ友なし
《「孔子家語」入官から》あまり賢明であると、他人から敬遠されて孤立してしまう。水清ければ魚 (うお) 棲 (す) まず。
人衆ければ則ち狼を食らう
《「淮南子 (えなんじ) 」説山訓から》人数が多ければ、人を襲う狼をも殺して食ってしまう。多数の力の恐るべきことのたとえ。
人衆ければ天に勝つ
《「史記」伍子胥伝から》人が多勢を頼んで勢いに乗っているときは、道理に背いても、一時的には天の理に勝つこともできる。
人が好い
人柄がよい。気立てがよくて、他人の言いなりになりがちである。「—・いのでだまされやすい」
人が変わる
別人のようになる。性格や人格が変わる。「突然—・ったかのように怒り出す」
人必ず自ら侮りて然る後に人これを侮る
《「孟子」離婁上から》自分で自分を尊重せず、軽々しい言動をしたり、修養を怠ったりしていると、必ず人からも侮られるようになる。
人古今に通ぜざるは馬牛にして襟裾す
《韓愈「符読書城南」から》古今の道理を解さない無学な人は、馬や牛が衣服を着たようなもので、人としての価値がない。
人と入れ物は有り次第
人と器物とは、多ければ多いほど便利であるが、たとえ少なくても使い方しだいで用が足りる。
人と成る
1 おとなになる。成人する。一人前の人間になる。「親にさんざん苦労をかけた末に—・る」 2 人心地を取り戻す。気がつく。「やうやういき出でて—・り給へりけれど」〈源・夢浮橋〉