火を失する
誤って火事を出す。失火する。
火を擦る
表向きはなごやかだが、実際は仲の悪いさまのたとえ。「法花・念仏は互ひに—・りたる間なり」〈伽・鴉鷺合戦〉
火を散らす
「火花を散らす」に同じ。「大手の合戦は—・して」〈太平記・九〉
火を付ける
1 点火する。「コンロに—・ける」 2 放火する。「空き家に—・ける」 3 騒ぎや事件のきっかけをつくる。また、刺激して感情を高ぶらせる。「暴動に—・ける」「怒りに—・ける」
火を通す
食べ物に熱を加える。焼いたり煮たりする。「煮物に—・す」
火を吐く
1 火を吹き出す。「—・く銃口」 2 激しい口調で論じたてる。「舌端—・く」
火を放つ
火をつける。放火する。
火を吹く
1 ほのおが吹き出る。激しく燃え出す。「燃料タンクが—・く」 2 銃口から弾丸が激しい勢いで飛び出す。「機関銃が—・く」 3 内にたまっていたものが表に激しい勢いで出る。「怒りが—・く」 4 《かまどの下の火を吹いて炊事をする意から》暮らしを立てる。「今はさりとも—・くべき便りなく」〈浮・沖津白波〉
火を吹く力も無い
かまどの下の火を吹きたてることもできない。ひどく貧乏なさまのたとえ。「塵 (ちり) も灰もなく—・く」〈浮・永代蔵・一〉
火を見たら火事と思え
少しの火を見ても火事になるかも知れないと心がけよ。物事には用心の上にも用心をせよというたとえ。