やろうあたま【野郎頭】
両鬢 (びん) と後頭部の髪を残して額から頭頂まで広くそり、総髪を頂で束ねて結ったもの。江戸時代の男子の普通の髪形。
やろうかい【野郎買ひ】
野郎を買うこと。野郎頭の俳優や、かげまを買って遊ぶこと。また、その人。「—と見える」〈洒・辰巳之園〉
やろうかぶき【野郎歌舞伎】
初期歌舞伎の形態の一。承応元年(1652)若衆歌舞伎が禁止されたあと、前髪をそった野郎頭の役者によって演じられた歌舞伎。
やろうじだい【夜郎自大】
[名・形動]《「史記」西南夷伝にみえる話で、昔、夜郎が漢の強大さを知らずに自分の勢力を誇ったところから》自分の力量を知らずにいばること。また、そのさま。夜郎大。「—な振る舞い」 [補説]「野郎自大」と書くのは誤り。
やろうぢゃや【野郎茶屋】
⇒陰間茶屋 (かげまぢゃや)
やろうひたい【野郎額】
江戸時代、前髪を落とし月代 (さかやき) を剃った、男の髪型。 [補説]相撲界で、巡業をさぼった力士の前髪を落とし、普通の丁髷 (ちょんまげ) の形にして見せしめとしたという。いつ頃まで行われたかは不明。
やろうぼうし【野郎帽子】
江戸時代、野郎歌舞伎の女形の役者が、前髪をそったあとを隠すために置き手拭 (てぬぐ) いをしたのが変化し、帽子のようになったもの。多く紫縮緬 (ちりめん) などで作った。
やろうども【野郎共】
男の集まりをさげすんで、またはぞんざいに言う語。
やろうよばわり【野郎呼ばわり】
人をののしって、野郎と呼ぶこと。→野郎1