・・・印度では一九四六年に、民族解放のゲリラ隊によってテレンガン地方の五百万人の人口をふくむ二千五百の村々が解放され、はじめて民主的な人民の生活とはどういうものであるかを学びました。印度の婦人たちは、こんにち心から夫や息子と肩をならべて、人民の幸・・・ 宮本百合子 「新しいアジアのために」
・・・そして村人たちはゲリラを闘い日本軍の惨虐に耐えました。字のよめなかったこれらの中国の人民が、第一に知った字が「抗戦救国」であり、改革された土地に対する新しい自分たちの権利について署名したのが、自分の姓名のかきはじめだというような事情は、ロシ・・・ 宮本百合子 「新しい抵抗について」
・・・単にゲリラに参加した若者の手記ではなかった。けれども、同時代の作家でたとえばピリニャークが、馬鈴薯の袋をかついで、鉄道の沿線を、あっちにゆきこっちにゆくうちに、蓄積された印象に文筆の表現を導かれはじめたのは偶然であったにちがいない。イヴァー・・・ 宮本百合子 「政治と作家の現実」
出典:青空文庫