[副]
1 はじめに。最初に。「先ず下ごしらえをして、その後料理する」
2 とりあえず。ともかく。何はともあれ。「これで先ず一安心だ」「先ず一休みしよう」
3 ある程度の確信をもって判断や見通しを述べるときに用いる。おおよそ。多分。「この調子だと先ず大丈夫だろう」「先ず助かるまい」
4 (下に否定的な表現を伴って)どうにも。いかにも。
「―心も得ぬことなれば」〈今昔・二八・七〉
出典:青空文庫
・・・を五包みとり出しつ。先ず三包みを扇にのせたるそがままに、……三犬・・・ 芥川竜之介「海のほとり 」
・・・んようもねえだった。先ずもって小屋さ行ぐべし」 三人は小屋に這入・・・ 有島武郎「カインの末裔 」
・・・』『莫迦な事を言え。先ず青空を十里四方位の大さに截って、それを圧・・・ 石川啄木「火星の芝居 」