こきんぐみ【古今組】
箏曲 (そうきょく) で、幕末に名古屋の2世吉沢検校が、古今集の和歌数首を組み合わせて作曲した「千鳥の曲」「春の曲」「夏の曲」「秋の曲」「冬の曲」の5曲の総称。三味線から離れた純箏曲を意図したもので、古今調子という雅俗折衷の調弦を用いる。
こきんちょう【古今調】
古今集にみられる特徴的な歌のよみぶりや歌の調子。理知的、観念的な内容で、優美・繊細なよみぶりが目立つ。七五調・三句切れを主とし、掛け詞・縁語などを多用する。
こきんでんじゅ【古今伝授】
中世、古今集の難解な語句の解釈などを、秘伝として師から弟子に伝授したこと。東常縁 (とうつねより) から宗祇 (そうぎ) に伝えられたのが始まりで、以後、堺・奈良・二条の各伝授に分かれた。三木・三鳥などの秘事が有名。
こきんびな【古今雛】
安永(1772〜1781)のころ、江戸の人形師原舟月が創始した雛人形。古代雛に当世ふうの新意匠を加えたもので、目に玉眼を用いたのが特徴。
こきんぶし【古今節】
江戸時代の流行歌。元禄(1688〜1704)のころ、上方の歌舞伎役者古今新左衛門が歌舞伎狂言の中で歌いはじめたもの。「落葉集」などに歌詞が伝わる。
こきんわた【古今綿】
江戸時代、延宝(1673〜1681)から宝永(1704〜1711)のころに流行した綿帽子の一。前額からほおにかけ、あごのところまで包む。頰包み。古今帽子。