・・・の婦人の進出はめざましいし、その必要の意味も、個人的に社会的に加重されてきているのであるけれども、その一つの事実がとりもなおさず婦人としての生活条件を全般的に向上させているかといえば、そうであるという回答は得られまい。女としての生活がこれま・・・ 宮本百合子 「異性の間の友情」
・・・という名回答もありました。 日比谷の放送討論会などの席上では、大変賑やかに食糧事情対策が論ぜられます。野草のたべかたについての講義――云いかえれば、私たち日本の人間が、どうしたらもっと山羊に近くなるか、とでも云うようなお話まで堂々と・・・ 宮本百合子 「公のことと私のこと」
・・・という短篇があって、ああいう女を妻に欲しいという回答を婦人雑誌の質問に対して与えていた青年があった。チェホフは知られているとおり、トルストイと同時代の芸術家として、トルストイとはまた異った芸術の手法をもちつつ人間生活の非人間性を心から苦しく・・・ 宮本百合子 「女の歴史」
・・・一九三六年のダイジェストの調査は調査ごとに五〇万ドルの費用をかけ一千万枚のアンケートを発送し、二、一五八、七八九の回答にもとづいて行われた。この大仕掛のダイジェスト世論調査が、何故にとりかえしのつかない大失敗に終ったかというと、そこには実に・・・ 宮本百合子 「現代史の蝶つがい」
・・・ 講和の出た去年の十一月下旬、新聞が集めたアンケートでは面白い事に、警視総監のような政府の役人と株屋と徳川夢声等が単独講和でも早いほうがよいという回答をしています。そして石川達三、石坂洋次郎、丹羽文雄、その他の作家や学者のある人は、全面・・・ 宮本百合子 「今年こそは」
・・・云々という風な質問である。回答者の、ポスター・バリューのある似顔が程よく入れられていて、川路龍子、獅子文六、小野佐世男その他にまじって三笠宮崇仁親王という公式の名で、回答がのせられている。の答えは、小学四年生のとき母に愛のこころをこめて送っ・・・ 宮本百合子 「戦争はわたしたちからすべてを奪う」
・・・ この間ある婦人雑誌をみていたら、現代の青年はどんな若い婦人を妻に望むかということで集めた回答がのせられていて、目をひいた。 第一に健康で心の明るい婦人をというような共通性のほかに、数年前はインテリ型の婦人が求められていたようですが・・・ 宮本百合子 「若い世代の実際性」
出典:青空文庫