・・・また、一九三七年にどこからその基金がでたか分らない「新日本文化の会」というものが組織されて、それはもと警保局長松本学と林房雄、中河与一等によって組織された文芸懇話会の拡大されたものであったことも記録されている。これも注目されていい。かつて保・・・ 宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十一巻)」
・・・闘争基金千円を募集し食糧を一ヵ月分車輌の中に運び込んでいること。婦人従業員をふくめた自衛団が組織され、全員十六歳から二十五歳という青年だがその統制が整然としていること。職場の特殊性をすべて争議団側に有利なように科学的に利用している点とともに・・・ 宮本百合子 「刻々」
・・・刊行委員会を組織した。各団体から委員が出て、作家同盟からは、小林の死、その葬儀をとおしてほんとうに同志らしく行動した江口渙をはじめわたしをもふくむ数人の委員があげられた。刊行基金として、予約募集の仕事がはじめられた。その頃の金で全額五十円ぐ・・・ 宮本百合子 「小林多喜二の今日における意義」
・・・ ○ウタリー中学校をたてたいと基金を集めて居る。「これまではよそからしてくれなしても、ウタリーが目醒めて居なかったから駄目でした。けれども、これは我共の人が自分から求めて来たのでしたから、きっとどうにかなりますよ。決して死にはしませ・・・ 宮本百合子 「一九二五年より一九二七年一月まで」
・・・グループ一で、一ヵ月二万ルーブリ以上の予算、労働賃銀支払基金を一万五千ルーブリ持ってるような大劇場だと、第一級の俳優=芸術労働者は三百五十ルーブリから五百ルーブリ。芸術労働者の資格も八級ばかりにわかれていて、その位の劇場だと、ビリで七十五ル・・・ 宮本百合子 「ソヴェトの芝居」
・・・ 文化連盟及『働く婦人』の基金募集応募のことは異議あろう筈はありません。例えば、『働く婦人』にしろ、実に困難な経済の中から苦心して発行しているのです。あなたがまとまって寄附なさることが出来れば幸いです。その他あなたのお友達の中で、よしん・・・ 宮本百合子 「「我らの誌上相談」」
出典:青空文庫