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・・・文句を云うたって仕様がないや。」安部が云った。「もうみんな武装しよるんだ。」 安部は暗い陰欝な顔をしていた。さきに中隊へ帰って準備をしよう。――彼はそうしたい心でいっぱいだった。しかし、ほかの者を放っておいて、一人だけ帰って行くのが悪い・・・
黒島伝治
「橇」
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○一昨年十二月二十五日 新日本文学主催の文学者のファシズム反対講演会東條 処刑A級戦犯 釈放「安部源基」 1931年 満州侵略がはじまったころ、大泉、小畑をつかっていた男。児玉よしを 台湾への□(二、・・・
宮本百合子
「東大での話の原稿」