杓文字(しゃもじ)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・すると、その言葉が何か魔除けの呪文ででもあったかのように、塀の上の目鼻も判然としない杓文字に似た小さい顔が、すっと消えた。跡には、ゆすら梅が白く咲いていた。 私は、恐怖よりも、侮辱を感じた。ばかにしてやがる、と思った。本来の私ならば、こ・・・
太宰治
「春の盗賊」
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・・・或る時、女中が杓文字の影を壁に映した。僕はそれを見て卒倒し、二日間も発熱して臥てしまった。幼年時代はすべての世界が恐ろしく、魑魅妖怪に満たされて居た。 青年時代になってからも、色々恐ろしい幻覚に悩まされた。特に強迫観念が烈しかった。門を・・・
萩原朔太郎
「僕の孤独癖について」
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