流れに棹さす
流れに棹をさして水の勢いに乗るように、物事が思いどおりに進行する。誤って、時流・大勢に逆らう意に用いることがある。 [補説]文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「その発言は流れに棹さすものだ」を、「傾向に乗って、ある事柄の勢いを増すような行為をする」と「傾向に逆らって、ある事柄の勢いを失わせるような行為をする」の、どちらの意味だと思うかを尋ねたところ、次のような結果が出た。 平成14年度調査平成18年度調査平成24年度調査傾向に乗って、ある事柄の勢いを増すような行為をする(本来の意味とされる)12.4パーセント17.5パーセント23.4パーセント傾向に逆らって、ある事柄の勢いを失わせるような行為をする(本来の意味ではない)63.6パーセント62.2パーセント59.4パーセント
流れに耳を洗う
《「史記正義」伯夷伝・註から。許由が、尭 (ぎょう) から帝位を譲ろうと言われ、汚れたことを聞いたとして耳を洗ったという故事から》汚れたことを聞いたので、その耳を流れで洗い清める。俗事にかかわりなく暮らすことのたとえ。潁水 (えいすい) に耳を洗う。
流れを汲む
その系統や流派を受け継ぐ。その系譜に連なる。「源氏の—・む」「象徴派の—・む」
ながれかいさん【流れ解散】
デモ行進などの終点で、到着しだいにそのまま解散すること。
ながれかんじょう【流れ灌頂】
出産で死んだ女性の霊をとむらうために、橋畔や水辺に棒を立てて赤い布を張り、通行人に水をかけてもらう習俗。布の色があせると亡霊が成仏できるという。地方によっては水死者のためなどにも行い、供養の仕方にも違いがある。
ながれぎ【流れ木】
1 りゅうぼく。 2 流人をたとえていう語。「名取河あふせによどむ—の寄るかた知らでぬるる袖かな」〈続後拾遺・恋一〉
ながれさぎょう【流れ作業】
標準化された大量の製品を生産するのに適した作業組織の一形態。製造工程の順序に従って作業員と機械を配置し、一連の作業を連続的に行って製品を完成させる方式。コンベヤーシステムなど。
ながれじち【流れ質】
約束の期限が過ぎて質権者の所有となった質物。
ながれず【流れ図】
⇒フローチャート
ながれだま【流れ弾/流れ玉】
目標からそれて飛ぶ弾丸。それだま。