いしやまぎれ【石山切】
古筆切 (こひつぎれ) の一。昭和4年(1929)西本願寺本三十六人集中の「貫之集下」と「伊勢集」の両帖が分割され、それらの断簡をいう。料紙が美しいことで有名。
いしやまでら【石山寺】
大津市石山町にある真言宗御室派の別格本山。山号は石光山。開創は天平勝宝元年(749)と伝え、開基は聖武天皇、開山は良弁 (ろうべん) 。西国三十三所の第13番札所。永長元年(1096)再建の本堂、建久5年(1194)建立の多宝塔は国宝。石山寺縁起など多数の文化財を所蔵。本堂に紫式部が源氏物語を書いたという「源氏の間」がある。
いしやまでらえんぎ【石山寺縁起】
鎌倉後期から江戸中期にかけて作られた全7巻33段の絵巻物。石山寺創建の縁起と、本尊の観音菩薩の霊験譚 (れいげんたん) を描く。本文の成立は正中年間(1324〜1326)であるが、絵の制作年次は、第1〜3巻は高階隆兼 (たかしなたかかね) の画風に似て最も古く、第5巻もほぼ同時期、第4巻は明応6年(1497)土佐光信筆、第6、7巻は江戸時代、谷文晁 (たにぶんちょう) 筆。重要文化財。
いしやまほんがんじ【石山本願寺】
現在の大阪城本丸の場所にあった浄土真宗の本山。現在は廃寺。明応5年(1496)蓮如が建立したのに始まり、天文元年(1532)山科本願寺が焼かれてのち証如がここを本願寺とした。織田信長と対立し、天正8年(1580)降伏。退去の際に焼失。石山御堂。石山御坊。
いしやまもうで【石山詣で】
石山寺に参詣 (さんけい) すること。特に、陰暦10月甲子 (きのえね) の日に参詣すること。