わらわそうぞく【童装束】
公家や武家の子供の装束。細長 (ほそなが) ・汗衫 (かざみ) ・半尻 (はんじり) ・水干 (すいかん) など。わらわしょうぞく。
わらわてんじょう【童殿上】
平安時代、宮中の作法を見習うため、元服前の貴族の子供が、殿上の奉仕を許されたこと。また、その子供。童殿上人。殿上童。上童 (うえわらわ) 。
わらわともだち【童友達】
子供のときの友だち。おさな友だち。「—なりし人に、年頃経て行きあひたるが」〈紫式部集・詞書〉
わらわな【童名】
元服以前の名。子供のときの名。幼名。「いまだ—にて候と」〈義経記〉
わらわなき【童泣き】
子供のように泣くこと。「—に泣く事はいと嗚呼 (をこ) なる事にはあらずや」〈今昔・二五・一一〉
わらわべ【童部】
1 子供。子供たち。「—のかしらばかりを洗ひつくろひて」〈枕・五〉 2 まだ子供である妻。自分の妻をへりくだっていう語。「これはその後、相添ひて侍る—なり」〈大鏡・序〉 3 子供の召使い。「姫宮の御方の—の装束、つかうまつるべきよし」〈枕・八〉 4 寺院で召し使う子供。「これは—の供養じて侍る初穂なりとて奉れり」〈源・早蕨〉 5 元服もしないで無頼に暮らしている若者。「ここは—、ばくち集り居りて」〈宇津保・藤原の君〉
わらわべいさかい【童部諍ひ】
子供どうしのけんか。「わが子も人の子も、ともに—なり」〈宇治拾遺・一〇〉
わらわまい【童舞】
子供の舞。特に、法会などで稚児の舞う舞。ちごまい。
わらわめ【童女】
女の子。少女。めのわらわ。「うばら一人—一人そへて」〈読・春雨・宮木が塚〉