さざれいし【細石】
こまかい石。小石。「わが君は千代に八千代に—の巌となりて苔 (こけ) のむすまで」〈古今・賀〉
さざれし【細石】
「さざれいし」の音変化。「信濃なる千曲の川の—も君し踏みてば玉と拾はむ」〈万・三四〇〇〉
さざれなみ【細波】
[名] 1 さざ波。「—浮きて流るる泊瀬川 (はつせがは) 寄るべき磯のなきがさぶしさ」〈万・三二二六〉 2 さざ波がしきりに、または、絶えず立つところから、「しくしくに」「やむ時もなし」「間 (ま) なく」「しきて」などを導く序詞として用いる。「千鳥鳴く佐保 (さほ) の川瀬の—やむ時もなし我 (あ) が恋ふらくは」〈万・五二六〉 [枕]さざ波が立つ意から、「立つ」にかかる。「—立ちても居ても」〈万・三九九三〉
さざれみず【細水】
さらさらと音を立てて流れる水。「いつとなくしほたれ山の—暮れ行くままに音そへつなり」〈散木集・八〉