・・・一人がルバーシカの襟をひらいて一生懸命モスクワ発行の『プラウダ』から何か論説をやさしく大衆向きに書き直している。鋏で切抜きをやっている若者がある。漫画の切抜きを集めたのを調べているのもある。 諸君はこれまでもソヴェト同盟の労働者、農民、・・・ 宮本百合子 「ドン・バス炭坑区の「労働宮」」
・・・ジイドとプラウダの批評。四月。ヒューマニズムへのみち。五月。山本有三氏の境地。六月。猫車。迷いの末。藤村の文学にうつる自然。単行本。この年竹村書房から小説集『乳房』、白揚社から評論集『昼夜随筆』が発行された。一九・・・ 宮本百合子 「年譜」
・・・『プラウダ』紙に「戦線」という文章があらわれ、非常な注目をひいた。小説ではない。一九一八年から二〇年にかけてのヴォルガ・カスピ海地方における赤軍の活動、ソヴェト権力確立までの実録だ。が、その事実の歴史的、政治的把握の確かさ、文章の活々した情・・・ 宮本百合子 「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」
・・・になし得たのは、二十五年の後、『プラウダ』に参加するようになった一九一二年のことであるという事実である。「マカールの生涯の一事件」の結末に於て、ゴーリキイは「病んだ心臓の奥底から」「春の最初の花のような」人生への希望が甦って来たこと、決して・・・ 宮本百合子 「マクシム・ゴーリキイの伝記」
・・・ レーニングラードの『労働婦人と農婦』は十五万部売って、レーニングラード『プラウダ』を経済的にもりたてている。 主筆が三十六七のギメレウスカヤだ。彼女には五つばかりの女の児がある。「チャンバレーン」という犬を飼っている。その児が云っ・・・ 宮本百合子 「モスクワの姿」
出典:青空文庫