・・・自由党 一三六名 五名 計 一四一名進歩党 八七名 六名 九三名社会党 八四名 八名 九二名協同党 一四名 ナシ 一四名共産党 四名 一名 五名諸派 二九名 一〇・・・ 宮本百合子 「一票の教訓」
・・・ここには、壁新聞やピアノや、この前ハンガリーの共産青年同盟員が訪ねて来たときみんなでとったという写真や、シュロの植木鉢などが飾ってある。 あっちこっちの隅で、本をよんだり、学校の宿題をやったりしている一隅で、わたしたちは長い間、ピオニェ・・・ 宮本百合子 「従妹への手紙」
・・・婦人部オルグのメーラなどは、まるで公式的に戦時共産時代からの性関係の形を自身うけついで暮している。 インガが、ドミトリーとのことを話し、彼の妻子について彼女が気を重くしていることを云ったら、長椅子の上へ寝ころびながら、メーラは口笛を吹き・・・ 宮本百合子 「「インガ」」
・・・と合流して初めて「共産主義者同盟」を創った。この第一回大会の決議によってエンゲルスが二十五の問答体で「共産主義原則」を書く筈になった。けれども、エンゲルスの意見でこの問答体の書きかたが変更され「共産党宣言」として「共産主義者の政策をのべる」・・・ 宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
・・・ 共産党の中央部が破壊を蒙った熱海事件がこの一九三二年十月にあり、そのころ共産党中央委員であった岩田義道が、検挙と同時に殺された。翌一九三三年の二月二十日に小林多喜二が築地署で拷問のために虐殺された。つづいて、野呂栄太郎が検挙され、この・・・ 宮本百合子 「解説(『風知草』)」
・・・ 革命的小市民というのは、社会の現状に一応の批判をもって、ある程度の変革に参加するけれども、労働者階級の勝利と社会主義、共産主義への見とおしに生きるには到っていない人々を意味する。私はそういう種類の作家ではない。進行中の長篇は起伏を通じ・・・ 宮本百合子 「河上氏に答える」
三月十五日は三・一五の記念日だから共産党の公判を傍聴に行こうとお友達○○○さんに誘われました。わたしはこれまで新聞で公判のことをときどき読んでいましたが、どうもよく本当の様子が分りませんでした。正直に云うとこわいもの見たさ・・・ 宮本百合子 「共産党公判を傍聴して」
・・・三・一五の私たちへつたえる教訓は、一九二八年におこった大規模な共産党と共産主義者に対する弾圧は、これを機会に日本の治安維持法が改悪され、特高警察がおかれ、検事に思想係が出来たというだけのことではなかった。私どもがもっとも銘記すべきことは、こ・・・ 宮本百合子 「共産党とモラル」
・・・そしてこの Propagande par le fait の連中が縛られると同時に、社会主義、共産主義、無政府主義なんぞに縁のある、ないし縁のありそうな出板物が、社会主義の書籍という符牒の下に、安寧秩序を紊るものとして禁止せられることになっ・・・ 森鴎外 「沈黙の塔」
・・・そうして、此の新感覚派文学は、資本主義の時代であろうとも、共産主義の時代であろうとも、衰滅するべき必要は文学それ自身の衰弱を外にして、どこにあろうか。 横光利一 「新感覚派とコンミニズム文学」
出典:青空文庫