うら【末】
1 植物の葉や枝の先。こずえ。うれ。「小里なる花橘(はなたちばな)を引き攀(よ)ぢて折らむとすれど—若みこそ」〈万・三五七四〉 2 すえ。端。「—弭(はず)」 [補説]古くは「うれ」が単独で用い...
うらがれ【末枯】
久保田万太郎の短編小説。大正6年(1917)「新小説」誌に発表。落魄(らくはく)していく下町の芸人たちの生活を哀感を込めて描く。続編に、大正7年発表の「老犬」(のち「続末枯」に改題)がある。
うら‐がれ【末枯れ】
草木がうら枯れること。また、その寂しいようす。《季 秋》「—や諸勧化出さぬ小制札/一茶」「そこいらは、—の、どこか貧しい、色のさめたような感じのするところだ」〈万太郎・末枯〉 [補説]書名別項。→末枯
うら‐が・れる【末枯れる】
[動ラ下一][文]うらが・る[ラ下二]冬が近づき、草木の枝先や葉先が枯れる。「—・れた野山を歩く」《季 秋》「ものの情濃く薄く芝—・れぬ/楸邨」
うら‐き【末木】
樹木の先のほう。こずえ。⇔本木(もとき)。「然るところその伽羅(きゃら)に本木(もとき)と—との二つありて」〈鴎外・興津弥五右衛門の遺書〉
うらなり【▲末▲生り】
I〔つるの先に実がなること〕うらなりのかぼちゃa pumpkin grown near the top end of the vineII〔青白い顔色の人〕a pale-faced, sickl...
すえ【末】
1〔端,終わり〕 ((at)) the end ⇒はし(端)9月の末にat the end of September2〔あげく〕はげしい議論の末,ようやく結論を出したThey reached a...
すえおそろしい【末恐ろしい】
末恐ろしい子だI'm afraid to imagine what the boy will be like when he grows up.
すえたのもしい【末頼もしい】
末頼もしい弟子a promising disciple/《文》 a young disciple of great promise君を末頼もしく思っている「I feel hopeful [I a...
すえっこ【末っ子】
the youngest child
すえ【末】
[共通する意味] ★ある基準となる部分から見ていちばん遠い部分。[英] the head; the point[使い方]〔先〕▽槍(やり)の先で突く▽指の先でつまむ〔先端〕▽先端のとがった棒▽時...
すえ【末】
[共通する意味] ★続いている物事の、そこより先がなくなること。また、その部分。[英] an end[使い方]〔終わり〕▽この世の終わり▽一巻の終わり〔しまい〕▽これでこの話はしまいにしよう▽店...
すえたのもしい【末頼もしい】
[共通する意味] ★将来に期待が持てるさま。[英] promising; hopeful[使い方]〔有望〕(名・形動)▽将来有望な若手の科学者▽有望視されている新人〔有為〕(名・形動)▽前途有為...
すえっこ【末っ子】
[共通する意味] ★生まれた順によって子供をいう語。[使い方]〔長子〕▽長子がようやく成人した〔総領〕▽総領がしっかりしているのであの家は安心だ▽総領の甚六(=いちばん上の子はおっとりしていて世...
すえのよ【末の世】
[共通する意味] ★道徳がおとろえ、けがれた世の中。[英] a corrupt time[使い分け] 三語とも、仏教語。「末世」は、末法の世のことで、一般に人の道のすたれた時代のこともさす。「末...
まっぽうしそう【末法思想】
仏教における歴史観の一つ。釈迦しゃかの入滅にゅうめつ後、初めの五百年を正法しょうぼう、次の千年を像法ぞうぼう、そしてその後の一万年を末法まっぽうといい、末法の世には真の仏法が衰えて、世の中が混乱するという考え。各時期の長さには諸説がある。仏道修行者の危機意識を喚起するために説かれた。▽仏教語。
まっぽうまっせ【末法末世】
時代がくだり、仏教が衰え、道徳が乱れた末の世のこと。▽「末法」は釈迦しゃかの入滅にゅうめつ後、正法しょうぼう(五百年間)、像法ぞうぼう(千年間)に続くその後の一万年のこと。末法の世には仏法が衰えて、救いがたい世の中になるという。「末世」は仏法のすたれた世、末法の世の意。
すえかわ‐ひろし【末川博】
[1892〜1977]法学者。山口の生まれ。滝川事件で京大法学部を辞職。のち、立命館大学総長。専攻の民法だけでなく、護憲・平和運動でも活躍。著「権利侵害論」など。
すえひろ‐いずたろう【末弘厳太郎】
[1888〜1951]民法・労働法学者。山口の生まれ。東大教授。第二次大戦後、労働三法の立案に参画。中央労働委員会の初代会長。著「労働法研究」「物権法」「日本労働組合運動史」など。
すえひろ‐てっちょう【末広鉄腸】
[1849〜1896]政治家・ジャーナリスト・小説家。伊予の生まれ。本名、重恭(しげやす)。「朝野(ちょうや)新聞」などに政論を展開。自由民権運動に参加。のち衆議院議員。政治小説「雪中梅」「花間...
すえまつ‐けんちょう【末松謙澄】
[1855〜1920]政治家。豊前(ぶぜん)の生まれ。英国に留学し、伊藤内閣の法制局長官・逓信大臣・内務大臣を歴任。のち、枢密顧問官。編著「防長回天史」のほか、翻訳にバーサ=M=クレイの小説「谷...
すえよし‐まござえもん【末吉孫左衛門】
[1570〜1617]江戸初期の商人。大坂の人。名は吉安。徳川家康の厚遇を受け、朱印船で巨利を得た。銀座の役人になり、河内(かわち)国で代官もつとめた。