さん‐ち【三智】
仏語。3種類の智慧(ちえ)。智度論では、声聞(しょうもん)・縁覚(えんがく)の智である一切智、菩薩(ぼさつ)の智である道種智、仏の智である一切種智。楞伽(りょうが)経では、凡夫外道の智である世間...
せんげん‐げんり【選言原理】
論理学で、思考の原理の一。「AはAであるか、非Aであるか、いずれかである」または「AはBであるか、非Bであるか、いずれかである」という形式で表される。排中(はいちゅう)原理の反面を表現するもの。...
なお・し【直し】
[形ク]《「なお(直)」の形容詞化》 1 まっすぐである。ゆがんでいない。「この国は—・く日の出づるかたに向けり」〈景行紀〉 2 素直である。正直である。「—・き誠の心を以ちて」〈続紀・文武〉 ...
しろ・い【白い】
[形][文]しろ・し[ク] 1 雪のような色をしている。白色である。「ベンチを—・く塗る」 2 潔白である。無罪である。「—・いか黒いか、出るところへ出て決めよう」 3 どの色にも染めてない。ま...
やさし・い【優しい】
[形][文]やさ・し[シク]《動詞「痩(や)す」の形容詞化で、5が原義》 1 姿・ようすなどが優美である。上品で美しい。「—・い顔かたち」「声が—・い」 2 他人に対して思いやりがあり、情がこま...
相容れない
〔一致しない〕be incompatible ((with));〔調和しない〕be out of harmony ((with));〔反する〕be counter ((to));〔かち合う〕cl...
愛好
愛好する love我々は平和を愛好する国民であるWe are a peace-loving nation.彼はコーヒーを愛好するHe loves [is fond of] coffee./He ...
あいこうする【愛好する】
love我々は平和を愛好する国民であるWe are a peace-loving nation.彼はコーヒーを愛好するHe loves [is fond of] coffee./He is a...
愛称
〔ペットネーム〕a pet name;〔ニックネーム〕a nickname愛称は「子猫ちゃん」であるHer 「pet name [nickname] is“Kitty.”メグはメグミの愛称だ“M...
愛すべき
〔愛らしい〕lovable;〔人好きのする〕likable愛すべき少女a lovable girl彼は愛すべき人柄であるHe has a likable personality.
です
[共通する意味] ★断定を表わす。[使い方]〔だ〕▽彼は高校生だ▽昨日は雨だった▽今日は日曜日ではない▽次は私の番だわ〔です〕▽私は山田です▽日本語の発音はとても易しいです▽このお菓子はとてもお...
である
[共通する意味] ★断定を表わす。[使い方]〔だ〕▽彼は高校生だ▽昨日は雨だった▽今日は日曜日ではない▽次は私の番だわ〔です〕▽私は山田です▽日本語の発音はとても易しいです▽このお菓子はとてもお...
のだ
[共通する意味] ★断定を表わす。[使い方]〔だ〕▽彼は高校生だ▽昨日は雨だった▽今日は日曜日ではない▽次は私の番だわ〔です〕▽私は山田です▽日本語の発音はとても易しいです▽このお菓子はとてもお...
だ
[共通する意味] ★断定を表わす。[使い方]〔だ〕▽彼は高校生だ▽昨日は雨だった▽今日は日曜日ではない▽次は私の番だわ〔です〕▽私は山田です▽日本語の発音はとても易しいです▽このお菓子はとてもお...
しりゅう【支流】
[共通する意味] ★大もとから、また正当な系統、流れから分かれ出たもの。[英] a branch[使い方]〔分流〕スル▽関東一円に行われる祭りばやしは、多くが神田ばやしの分流である▽密教の分流の...
あいえんきえん【合縁奇縁】
不思議なめぐり合わせの縁。人と人とが互いに気心が合うかどうかは、みな因縁いんねんという不思議な力によるものであるということ。人と人の結びつきについていうが、特に男女の間柄についていう。▽「合縁」はもと仏教語で、恩愛から起こる人と人の結びつきの意。「奇縁」は不思議なめぐり合わせの意。また、思いがけない不思議な縁の意。「愛縁機縁」「相縁機縁」とも書く。
あいきょうちょうそう【哀矜懲創】
懲罰を与えるには、相手を思いやる情が必要であること。罰はその罪を悔い改め、人生に新たな道を開くためのもので、悲しみ哀れみの心をもって行うべきことをいう。▽「哀矜」は悲しみ哀れむこと。「懲創」はこらしめること。
あくにんしょうき【悪人正機】
阿弥陀仏あみだぶつの本願は、罪業ざいごうの深い悪人を救うことにあるとする説。他力を本願とする浄土真宗の親鸞しんらんの思想。▽「正機」は仏の教法を受けて、悟りを得る条件・資質を適切に備えていること。悪人こそが極楽に往生しうる者であるということ。
あんそうしゅうは【暗送秋波】
目でこっそりと情を伝えること。こっそりと色目を使うこと。また、表ではうまく立ち回り陰で悪だくみをすること。▽「暗」はひそかに、こっそりの意。「秋波」は流し目・色目。美人のまなざしは秋の波のように涼しげであることからいう。「暗あんに秋波しゅうはを送おくる」と訓読する。
いおういぎょう【易往易行】
往生が容易で、そのための修行も容易であること。念仏の道をいう。また、浄土門のこと。行いやすい平易な修行で、極楽往生できるという教え。▽「往」は極楽往生すること。「行」は修行すること。浄土宗の他力本願の教え。阿弥陀如来あみだにょらいにすがって、「南無阿弥陀仏なむあみだぶつ」と唱えれば、極楽往生できると説くもの。
あいしんかくら【愛新覚羅】
《満州語のアイシンギョロに漢字を当てたもの。アイシンは金の意、ギョロは旧家であることを示す》中国、清朝王室の姓。
あかせがわ‐しゅん【赤瀬川隼】
[1931〜2015]小説家。三重の生まれ。本名、隼彦(はやひこ)。小説家・美術家である赤瀬川原平(げんぺい)の兄。銀行員などを経て作家活動に入る。「白球残映」で直木賞受賞。特に野球小説に健筆を...
あさ‐たいし【阿佐太子】
百済(くだら)の王子。推古天皇5年(597)来朝し、聖徳太子に会うや救世(くせ)観音の化身であると合掌したと伝えられる。
アドラー【Alfred Adler】
[1870〜1937]オーストリアの精神医学者。精神異常の原因を性的異常に求めるフロイトの説に反対し、過度の優越への欲求が原因であると主張。
あゆかわ‐てつや【鮎川哲也】
[1919〜2002]推理作家。東京の生まれ。本名、中川透。本名のほか那珂川(なかがわ)透などの名義で作品を発表。昭和31年(1956)「黒いトランク」から現筆名を使用する。他に「黒い白鳥」「憎...
胃の構造とはたらき
胃は袋状の臓器で、長さは成人で約25㎝。からだの中心よりやや左よりの、左上腹部からへその間に位置しています。 胃の容積は、空腹時には50ml以下ですが、食後には1.5l、詰め込めば2lにもなります。口腔から肛門まで連なる消化管のなかで、もっとも大きな容積をもつ臓器が胃です。 胃は食道から送られてきた食べ物を消化しながら、小腸の受け入れを待ちます。そして、少しずつゆっくりと、粥状になった食べ物を小腸の最初の部分である十二指腸へ送り出します。このように、食べ物を一時的に蓄えること、胃液(塩酸とペプシン)によって、たんぱく質を分解することが胃の二大機能です。 食べ物が胃を通過するのに要する時間は、液体ならば数分以内、固形物では1~2時間程度です。しかし、脂肪を多く含む脂っこい食べ物は、3~4時間ほど胃にとどまります。 食道とつながる胃の入り口部分を「噴門」、胃の天井に当たる部分を「胃底」、胃の大部分を占める中央部を「胃体」、そして十二指腸とつながる胃の出口部分を「幽門」と呼びます。 幽門は括約筋という筋肉でできています。括約筋は輪状の筋肉で、胃の出口を閉じたり開いたりすることによって、胃の内容物の貯留・排出を調節しています。「括る」という文字にあるように、バルブのような役割をもつ筋肉といってもよいでしょう。 幽門は、食べ物が中性か弱酸性ならば開きますが、強い酸性の場合は、十二指腸の内壁が酸でただれないよう、反射的に閉じるようになっています。 胃液は、胃の内側を覆う粘膜の「胃腺」から分泌されます。胃腺には、①「塩酸」を分泌する「壁細胞」、②「ペプシノーゲン」「胃リパーゼ」を分泌する「主細胞」、③胃壁を守る「粘液」を分泌する「副細胞」の3つの細胞があります。胃底部や胃体部の胃腺からは塩酸やペプシノーゲンが多めに分泌され、噴門と幽門の胃腺からは粘液が多めに分泌されます。 塩酸、ペプシノーゲン、粘液が合わさって胃液となりますが、塩酸には食べ物を殺菌して、腐敗・発酵を防ぐはたらきがあります。 ペプシノーゲンは、たんぱく質を分解する強力な消化酵素「ペプシン」の前駆物質です。 ペプシノーゲンは、壁細胞が分泌する塩酸に活性化されて、ペプシンに変化して初めて機能します。副細胞が分泌する粘液は、塩酸で胃壁がただれないよう防御する役割を果たします。
咽頭・喉頭の3つのはたらき
鼻腔、口腔から食道の上端までを咽頭と呼びます。 咽頭は、食物を食道に送る通路と、空気を気管に送る通路が交差する場所です。 咽頭の中ほどにある軟口蓋と、喉頭の上部にある喉頭蓋を使って、鼻腔から運ばれた酸素を気管へ、口腔から運ばれた食物を食道へと、それぞれ振り分けています。 口や鼻から酸素を取り入れる際に侵入する病原菌に対し、その防御機構として、のどにはリンパ球の集合組織である扁桃があります。 扁桃には、咽頭扁桃、耳管扁桃、口蓋扁桃、舌根扁桃の4種類があります。俗に"扁桃腺"と呼ばれるのは口蓋扁桃のこと。口を開けたときに喉の奥、両側に見える部分です。 喉頭は、咽頭の下、気管への入り口付近にあり、甲状軟骨、輪状軟骨などの軟骨に囲まれています。 成人男性では、甲状軟骨の一部が突起して首の全面に飛び出しており、"のどぼとけ"と呼ばれています。 哺乳類は喉頭をもちますが、その形状は咽頭のなかに高く飛び出す形で鼻腔の後ろにはまりこんでおり、空気を通すだけのはたらきです。 人間の喉頭は低く、咽頭のなかにわずかに飛び出している形状になっています。そのため、通常、人間の喉頭は咽頭のなかで開いており、食物が通るときだけ喉頭蓋によってふさがれるというしくみになっています。空気と食物の通り道で、その交通整理をするのが喉頭というわけです。 声帯は、喉頭の中央にあるひだ状(声帯ひだ)の器官で、弾力性の高い筋肉からできています。 前方は甲状軟骨、後方は披裂軟骨につながっています。左右の声帯ひだの隙間が声門です。 喉頭筋が声帯を開閉させて、声門が伸縮します。呼吸時には大きく開き、声を出すときにはゆるやかに開閉します。肺から吐き出された空気がゆるやかに開閉される声門を通るとき、声帯に振動を与え、声となって発せられます。 声は、出すときに声帯が振動する数やその大きさにより、高低、大小の違いがあります。 声帯の長さは男性およそ20mmに対し、女性はおよそ16mm。その厚みも若干男性のほうが厚く、女性が薄くなっています。女性のほうが声帯は振動しやすく、高い声になります。思春期以降の男性はのどぼとけができることから、より声帯が長く、厚くなり、振動しにくくなるため、声が低くなります。 声門が閉じて、声帯の振幅が大きいと声は大きく、声門を少し開いて、振幅が小さいと声は小さくなります。 カラオケで熱唱したり、大声で怒鳴ったり……。そんな声の酷使が粘膜の充血をまねきます。 粘膜が充血した状態のまま、さらに大声を張り上げるなどして、声帯に激しい刺激が加わると、粘膜下の血管が傷害されて血腫ができます。 安静にしていれば、血腫が吸収される可能性もありますが、そのまま声帯を酷使し続けるとポリープ(良性腫瘍)になります。 声帯ポリープの症状は、主に声がれですが、同時にのどや発声時の違和感などの症状が出る場合もあります。 治療法としては、一般的には、喉頭顕微鏡下手術(ラリンゴマイクロサージェリー)が用いられますが、手術を希望しない場合や、全身麻酔が不可能な場合は、外来でファイバースコープを用いた摘出術を行います。 手術後は、声帯の傷の安静のため、1週間前後の沈黙期間が必要になります。 予防法としては、声をなるべく使わないようにし、声やのどに違和感があるときは、のどの安静を心がけます。また、お酒やたばこも控えるようにします。 のどを安静にしてから2週間たっても改善されないようなら、耳鼻咽喉科を受診し、喉頭がんなどほかの病気がないか、検査が必要です。
花粉症の仕組みと人体への影響(スギ花粉皮膚炎)
免疫が花粉に対して過敏に反応し(アレルギー反応)、多彩な症状が現れるのが花粉症です。さまざまな植物の花粉で花粉症がおきますが、代表格は"スギ花粉"です。 スギ花粉症がわが国で初めて報告されたのは昭和30年代終盤。以来、毎春、スギ花粉に悩まされる人(とくに小児)が増加しているといわれます。その要因の一つとして、国産木材の利用低迷などにより伐採が進まず、花粉を多くつける樹齢30年以上のスギ林が増加―。スギ花粉飛散量が増えたことがあげられます。 花粉症は、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患をもつ人、あるいは家族に何らかのアレルギーがある人がなりやすいと考えられています。 また、今まで花粉症になったことがない人でも、大量の花粉にさらされると免疫が花粉に過敏に反応するようになり、花粉症を発症しやすくなります。 花粉症は、まず体内で以前侵入した花粉を"悪者"と記憶する「感作(かんさ)」という状態がつくられたところへ、新たに花粉が侵入してきた際に発症します。鼻の粘膜に花粉がつくと、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状が現れます。目(結膜)の粘膜に花粉がつくと、目のかゆみや涙目、充血などの症状が現れます。大半はこのような目や鼻の症状を訴えるため、「花粉症は目や鼻の病気」と思われがちです。しかし近年、前述の症状以外に、咳や頭痛、全身倦怠感、発熱などを伴うことがあることが知られるようになり、現在、「花粉症は全身性疾患だ」と考えられています。 花粉症の多彩な症状のなかで、最近、とくに注目されているのが"スギ花粉皮膚炎"です。目の周りや頬、あるいは首の皮膚がカサカサして赤い斑点ができ、かゆみが現れます。多くの場合、ジュクジュクした湿疹にはならず、軽症のまま軽快します。また、春以外の季節には見られないことも特徴です。 スギ花粉皮膚炎は、皮膚に花粉が触れることによって発症します。本来、皮膚の一番外側にある角層が花粉などの異物を通さないバリアとして機能し、健康な皮膚が保たれていますが、乾燥などで角層のバリア機能が弱まってしまうと花粉が角層の奥へ侵入してアレルギー反応が出現、スギ花粉皮膚炎がおきる、と考えられています。 ①免疫を担う細胞の一つであるマクロファージが侵入してきたスギ花粉を食べ、「これは敵だ」という情報を、T細胞に伝える ②T細胞が、マクロファージから受け取った敵の情報をB細胞に伝えると、B細胞は「スギ特異的IgE抗体」をつくる ③抗体は粘膜などに存在する肥満細胞と合体する(これを感作という) ④再び侵入したスギ花粉が抗体と結合すると、肥満細胞から化学物質が出てアレルギー症状が出る