うじ【宇治】
京都府南部の市。宇治川が流れ、奈良と結ぶ渡河地として早くから開けた。平安時代から貴族の別荘地で、源氏物語の舞台。宇治茶の産地。平等院・黄檗山(おうばくさん)万福寺などがある。古くは「菟道」とも...
うじ【宇治】
姓氏の一。 [補説]「宇治」姓の人物宇治加賀掾(うじかがのじょう)宇治嘉太夫(うじかだゆう)
うじかみ‐じんじゃ【宇治上神社】
京都府宇治市にある神社。祭神は応神(おうじん)天皇・仁徳(にんとく)天皇・菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)。本殿は現存する日本最古の流れ造りの神社建築として知られ、拝殿とともに国宝に指定される。...
うじ‐がわ【宇治川】
琵琶湖に発する瀬田川の大津市南郷より下流の称。宇治市を流れ、大山崎町で桂川・木津川と合流して淀川となる。網代(あじろ)の名所。[歌枕]「もののふの八十(やそ)—の網代木(あじろき)にいさよふ波の...
うじがわ‐の‐せんじんあらそい【宇治川の先陣争い】
寿永3年(1184)木曽義仲と源義経が宇治川で相対したとき、義経方の佐々木高綱・梶原景季(かじわらかげすえ)が、源頼朝から与えられた名馬生唼(いけずき)・磨墨(するすみ)で先陣を争った故事。
うじ‐し【宇治市】
⇒宇治
うじしゅういものがたり【宇治拾遺物語】
鎌倉初期の説話集。15巻。編者未詳。建保年間(1213〜1219)の成立か。貴族説話・仏教説話・民間説話など197話を収める。仏教的色彩が濃い。
うじ‐じゅうじょう【宇治十帖】
源氏物語54帖のうち、橋姫から椎本(しいがもと)・総角(あげまき)・早蕨(さわらび)・宿木・東屋(あずまや)・浮舟・蜻蛉(かげろう)・手習・夢浮橋(ゆめのうきはし)までの最後の10帖の総称。光源...
うじ‐じんじゃ【宇治神社】
京都府宇治市にある神社。宇治上神社に隣接する。祭神は菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)。本殿は鎌倉時代の建立で、重要文化財。
うじだいなごんものがたり【宇治大納言物語】
平安後期の説話集。宇治大納言源隆国編。11世紀後半の成立。現存していないが、今昔物語と深い関連があったと推定される。 宇治拾遺物語をと混同して呼んだ名。