うす‐さびし・い【薄寂しい】
[形][文]うすさび・し[ク]なんとなくさびしく感じられる。「銀作は着いた当座の—・い悔いも忘れて」〈康成・二十歳〉
うそ‐さびし・い【うそ寂しい】
[形][文]うそさび・し[シク]どことなく寂しい。「へんに—・い笑いかたをする男で」〈宇野浩二・苦の世界〉 [派生]うそさびしげ[形動]うそさびしさ[名]
うら‐さびし・い【心寂しい/心淋しい】
[形][文]うらさび・し[シク]なんとなく寂しい。もの寂しい。こころ寂しい。「—・い冬木立」 [派生]うらさびしげ[形動]うらさびしさ[名]
くち‐さびし・い【口寂しい】
[形][文]くちさび・し[シク]「くちざみしい」に同じ。
くち‐ざみし・い【口寂しい】
[形][文]くちざみ・し[シク]《「くちさみしい」とも》 1 何か口に入れるものが欲しい感じであるさま。「—・くてタバコをすう」 2 食べる物が少なくてもの足りない。「一人前ではちょっと—・い」
こころ‐さびし・い【心寂しい/心淋しい】
[形][文]こころさび・し[シク]なんとはなしにさびしく思う。こころさみしい。「お勢が帰塾した当座両三日は、…何となく—・かったが」〈二葉亭・浮雲〉
こ‐さびし・い【小寂しい】
[形][文]こさび・し[シク]なんとなくさびしい。ものさびしい。「—・い日向の中に、万千子と二人で小さい影法師を並べて遊んでいた頃の事である」〈三重吉・小鳥の巣〉
さびし・い【寂しい/淋しい】
[形][文]さび・し[シク]《「さぶし」の音変化で、動詞「寂(さ)びる」に対応する形容詞》 1 心が満たされず、物足りない気持ちである。さみしい。「—・い顔つき」「懐が—・い(=所持金が少ない)...
さみし・い【寂しい/淋しい】
[形][文]さみ・し[シク]「さびしい」の音変化。「生まれて初めて—・い正月をしました」〈蘆花・思出の記〉 [補説]近世以降、「さびしい」「さみしい」両形用いられてきたが、現在は放送用語などで「...
さむし・い【寂しい/淋しい】
[形][文]さむ・し[シク]《「さぶし」の音変化》さびしい。「たった一人で—・くって堪らないから」〈漱石・行人〉