ちょうしゅうえいそう【長秋詠藻】
平安末期の私家集。3巻。藤原俊成作。治承2年(1178)成立、のち増補。六家集の一。
みこひだり‐け【御子左家】
《藤原道長の六男長家が醍醐天皇の皇子、左大臣源兼明の邸宅を伝領したところから》平安末期から鎌倉初期にかけて、藤原俊成・定家・為家(ためいえ)3代を中心とする和歌師範家としての家系。為家の子為氏(...
むみょうぞうし【無名草子】
鎌倉時代の物語論書。1巻。著者は藤原俊成女説が有力。建久7〜建仁2年(1196〜1202)ごろの成立。物語・歌集・女流作家などをとりあげて批評したもの。
ゆうそく‐よみ【有職読み】
中世の歌学で、歌人の名を音で読むこと。またはその読み方。藤原俊成(としなり)を「しゅんぜい」、藤原定家(さだいえ)を「ていか」と読むなど。また、近代にそれをまねて有名人の名を音読すること。伊藤博...
ろくじょう‐け【六条家】
平安末期から鎌倉初期にかけて栄えた和歌の家系。京都六条烏丸に住んだ藤原顕季(ふじわらのあきすえ)を祖とし、顕輔(あきすけ)・清輔・顕昭(けんしょう)などすぐれた歌人・歌学者を出した。趣向を重んじ...
ろっ‐かしゅう【六家集】
平安末期から鎌倉初期の代表的な歌人六人の私家集の総称。藤原俊成の「長秋詠藻(ちょうしゅうえいそう)」、西行の「山家(さんか)集」、藤原定家の「拾遺愚草」、藤原良経(ふじわらのよしつね)の「秋篠月...
ろっぴゃくばんうたあわせ【六百番歌合】
鎌倉初期の歌合わせ。建久4年(1193)藤原良経邸で催された。判者は藤原俊成。作者は藤原定家・顕昭(けんしょう)・慈円・寂蓮ら12人。各人100題100首で、計1200首600番。
ろっぴゃくばんちんじょう【六百番陳状】
鎌倉初期の歌論書。1巻。顕昭(けんしょう)著。六百番歌合における藤原俊成の判詞に異見を述べたもの。御子左(みこひだり)家(俊成)と六条家(顕昭)との対立を背景として、歌論史上、重要な資料。顕昭陳状。