世(よ)に◦出(で)る
1 世の中に出現する。初めておおやけになる。「処女作が—◦出る」 2 世の中に知られる。出世する。「新星のように—◦出る」
世(よ)に問(と)・う
世間に発表してその評価を求める。「作品を—・う」
世(よ)に無(な)・し
1 この世に存在しない。死んでこの世にない。「故按察大納言は、—・くて久しくなり侍りぬれば」〈源・若紫〉 2 世の中に二つとない。比べるものがないほどすぐれている。「—・く清らなる、玉のをのこ御...
世(よ)に似(に)◦ず
世間に比べるものがない。世に類がない。「かぐや姫、かたちの—◦ずめでたきことを」〈竹取〉
世(よ)に◦経(ふ)
1 この世に生き長らえる。「花の色はうつりにけりないたづらに我が身—◦経るながめせしまに」〈古今・春下〉 2 出家の身ではなく、俗人として暮らす。「わが身も—◦ふる様ならず、跡絶えて止みなばや」...
世(よ)に旧(ふ)・る
1 世の中に長くあって古びる。世間で珍しくなくなる。「御前に雪の山つくられたりし、—・りたる事なれど」〈源・朝顔〉 2 結婚歴がある。「ただ人、はたあやしき女、—・りたるなど」〈源・蜻蛉〉
よに‐も【世にも】
[副]《副詞「よに」+係助詞「も」から》 1 非常に。ことのほか。「—不思議な事件」「—妙(たえ)なる調べ」 2 (あとに打消しの語を伴って)決して。「筑波嶺の岩もとどろに落つる水—たゆらに我が...
よに‐よに【世に世に】
[副]《副詞「世に」を重ねて意味を強めた語》きわめて。はなはだしく。非常に。「—ねむごろにもてなして」〈宇治拾遺・九〉