やま‐がく・る【山隠る】
[動ラ四]山に隠れる。山の陰に入る。「置目もや淡海の置目明日よりはみ—・りて見えずかもあらむ」〈記・下・歌謡〉 [動ラ下二]に同じ。「—・れ消えせぬ雪のわびしきは君まつの葉にかかりてぞ降る...
やまざくら‐ど【山桜戸】
1 ヤマザクラの木で作った戸。「あしひきの—を開け置きて我(あ)が待つ君を誰(たれ)か留むる」〈万・二六一七〉 2 ヤマザクラの咲いている所。桜の多く植えてある山家(やまが)。「名もしるし峰の嵐...
やまとひめのみことせいき【倭姫命世記】
神道五部書の一。1巻。神護景雲2年(768)禰宜(ねぎ)五月麻呂(さつきまろ)の撰と伝えるが、建治・弘安(1275〜1288)のころ、伊勢外宮の神官の渡会行忠(わたらいゆきただ)の撰になったもの...
やまどり‐の【山鳥の】
[枕] 1 山鳥は雌雄が峰を隔てて別々に寝るといわれたところから、「ひとり寝(ぬ)」にかかる。「—ひとりし寝(ぬ)ればものぞ悲しき」〈古今六帖・二〉 2 山鳥の尾の意で、「尾」と同音を含む「尾上...
やま‐ひめ【山姫】
1 山を守る女神。「わたつみの神に手向くる—の幣(ぬさ)をぞ人は紅葉と言ひける」〈後撰・秋下〉 2 アケビの別名。「いが栗は心よわくぞ落ちにける此—の笑める顔見て」〈行宗集〉
やみ‐がた【止み方】
1 雨・雪などがやみそうになること。また、その時分。「秋の雨の—寒き山風に帰さの雲も時雨れてぞ行く」〈玉葉集・秋下〉 2 病気がなおりかけること。また、回復期。「男の病(やまひ)しけるを…—に訪...
ゆう‐だすき【木綿襷】
[名]木綿(ゆう)で作ったたすき。神事に奉仕するときに用いる。「—かひなにかけて」〈万・四二〇〉 [枕] 1 をからだにかける意で、「かく」にかかる。「—かけても言ふな」〈後撰・夏〉 2 ...
ゆうひ‐がくれ【夕日隠れ】
夕日が当たらないこと。また、その場所。「消ぬが上に重ねて霜やおく山の—の谷の下草」〈続後撰・冬〉
ゆき‐がて【雪糅】
雪がまじっていること。雪まじり。「神無月時雨ばかりは降らずして—にさへなどかなるらむ」〈中院本後撰・冬〉
ゆき‐ま【雪間】
1 雪が降りやんでいる時。雪の晴れ間。 2 積もった雪のところどころ消えた所。《季 春》「辻待(つじまち)の車置いたる—かな/紅葉」 3 雪の降っている中。雪の降り積もった中。「降りやまぬ—の梅...