うりゅう‐やま【瓜生山】
京都市左京区北白川北東にある山。[歌枕]「—紅葉の中に鳴く鹿の声は深くも聞こえ来るかな」〈元真集〉
え‐じま【絵島】
兵庫県淡路島、岩屋港の南東にある岩。月の名所。[歌枕]「さよ千鳥ふけひの浦に音づれて—がいそに月傾ぶきぬ」〈千載・雑上〉
おいそ‐の‐もり【老蘇森/老曽森】
滋賀県近江八幡市の奥石(おいそ)神社の森。ホトトギスの名所。[歌枕]「東路のおもひでにせむ郭公(ほととぎす)—の夜半の一声」〈後拾遺・夏〉
おうさか‐の‐せき【逢坂の関】
逢坂山にあった関所。三関の一。東海道・東山道の京都への入り口にあたる要所。蝉丸(せみまる)が住んだという蝉丸神社(関明神)がある。[歌枕]「これやこの行くも帰るも別れつつ知るも知らぬも—」〈後撰...
おうさか‐やま【逢坂山】
大津市と京都市との境にある山。標高325メートル。古来、交通の要地。下を東海道本線のトンネルが通る。関山。[歌枕]「吾妹子に—を越えて来て泣きつつ居れど逢ふよしも無し」〈万・三七六二〉
おうみ‐の‐うみ【近江の海/淡海の海】
琵琶湖の古称。おうみのみ。[歌枕]「—夕波千鳥汝が鳴けば心もしのに古(いにしへ)思ほゆ」〈万・二六六〉
おおい‐がわ【大堰川】
京都府の桂川の上流の称。 桂川の嵐山渡月橋付近から桂橋までの称。船遊びが行われた。[歌枕]「—うかべる舟の篝火に小倉の山も名のみなりけり」〈後撰・雑三〉
おおえ‐やま【大江山】
京都府北西部、丹波・丹後両地方の境をなす山。標高833メートル。山中に酒呑童子(しゅてんどうじ)が住んだといわれる洞窟(どうくつ)がある。源頼光の鬼退治の地ともされるが、それは京都市西方の老ノ...
おおはら【大原】
京都市左京区の地名。比叡(ひえい)山の北西麓に位置し、三千院・寂光院などがある。大原女(おはらめ)の風俗が残る。柴漬けの産地。おはら。 奈良県高市(たかいち)郡明日香(あすか)村小原(おはら...
おおよど【大淀】
大阪市の旧区名。平成元年(1989)北区に合併。 三重県多気郡明和町大淀(おいず)の古名。北側の浜を大淀の浦といった。[歌枕]「—の浜のまさごを君が代の数にとれとや浪も寄すらん」〈風雅・賀〉