しょうじょう‐せぜ【生生世世】
《「しょうじょうせせ」とも》生まれ変わり死に変わって経る多くの世。未来永劫(みらいえいごう)。「—国主大名などに再びとは生まれまじきぞ」〈菊池寛・忠直卿行状記〉
しんぎこう‐は【新技巧派】
大正初期の文学の一流派。芥川竜之介・菊池寛・久米正雄ら第三次・第四次「新思潮」の同人を中心とする作家に対する称。理知的な技巧を重視し、主題の鮮明な作風を示した。新理知派。
しんげんじつ‐は【新現実派】
第三次・第四次「新思潮」に拠った芥川竜之介・菊池寛ら、「奇蹟」に拠った葛西善蔵・広津和郎ら、また、宇野浩二・佐藤春夫・室生犀星など、大正中期に文壇に登場した一群の作家の総称。作風や思想のうえで現...
しんしちょう【新思潮】
文芸同人雑誌。第一次は明治40年(1907)小山内薫(おさないかおる)が創刊。第二次は明治43年(1910)に小山内薫・谷崎潤一郎ら、第三次は大正3年(1914)に山本有三・久米正雄・菊池寛・芥...
しん‐しん【身心/身神】
《古くは「しんじん」とも》「心身(しんしん)」に同じ。「—を粉に砕いて」〈菊池寛・恩讐の彼方に〉
しんじゅふじん【真珠夫人】
菊池寛の長編小説。大正9年(1920)大阪毎日新聞・東京日日新聞で連載。父の借金により船成金の老人のもとに嫁がされた瑠璃子が、恋人直也のため貞操を守りつつ、男たちを手玉にとって生きてゆくさまを描...
じごくもん【地獄門】
衣笠貞之助監督・脚色による映画の題名。昭和28年(1953)公開。原作は菊池寛の小説「袈裟の良人」。出演、長谷川一夫、京マチ子、山形勲ほか。大映初のフルカラー映画。第27回アカデミー賞名誉賞(外...
じ‐ざ【侍坐】
[名](スル)主人・客など上位の人に従ってそばに座ること。「忠直卿は、…彼に—して居る愛妾の絹野を見た」〈菊池寛・忠直卿行状記〉
じゃく‐じょう【寂静】
[名・形動] 1 ひっそりとしてもの静かなこと。また、そのさま。静寂。「洞窟の中の夜の—のうちに、こだまする迄になった」〈菊池寛・恩讐の彼方に〉 2 仏語。煩悩(ぼんのう)を離れ、苦しみを去った...
じょう‐ほう【常法】
1 ある場面には必ず通用される規則。一定のきまり。「長崎表での蘭館への出入は—があって」〈菊池寛・蘭学事始〉 2 いつも使う手段・方法。「腹痛で遅刻は彼の—だ」