ぶんかぜんのうせい【分化全能性】
《totipotency》細胞が、個体を形成するあらゆる種類の細胞に分化できること。全能性。 [補説]哺乳類の場合、胎盤などの胚体外組織を含む生体のあらゆる種類の細胞に分化できることをいい、受精卵がこの分化能を持つ。
ぶんかたのうせい【分化多能性】
《multipotency》体細胞に分化する前の細胞が、生体を構成する多様な種類の細胞に分化する能力。生物学では特に、神経・血液・皮膚など特定の系統の中で多様な種類の細胞に分化する能力をいう。多能性。一般には、「万能性」とも。→分化全能性 →分化万能性 [補説]生物学では、多能性・万能性・全能性などの用語を区別して用い、胎盤などの胚体外組織を含む生体のあらゆる種類の細胞に分化できることを「全能性」、胚体外組織以外の生体のあらゆる種類の細胞に分化できることを「万能性」という。→幹細胞
ぶんかのう【分化能】
細胞が、異なる種類の細胞に分化する能力。
出典:青空文庫
・・・において他の一方から分化したものであったのである。 かくてこの結・・・ 石川啄木「時代閉塞の現状」
・・・雄の差による内分泌の分化が起こらないために、その性的差別に相当す・・・ 寺田寅彦「あひると猿」
・・・以前から存在し発達し分化して来たものであって、その一部の屋庇の下・・・ 寺田寅彦「科学と文学」