副詞「さ」+接続助詞「て」から》

[接](「扨」「扠」「偖」とも書く。「扨」は国字
  1. 一つの話が終わって、新しい話題に移るときに用いる。ところで。一方。「—、話は変わって」

  1. 前述事柄を受けて、あとに続けるときに用いる。そうして。それから。「自分の席に着き、—仕事にかかろうとすると」

  1. 前述事柄に反するような事実を述べるときに用いる。しかし。ところが。「口で言うのは簡単だが、—実行に移すとなるとなかなか難しい」

[感]
  1. 次の行動に移るとき、自問したり相手に呼びかけたりする語。さあ。まあ。「—、どうしたものだろう」「—、そろそろ出かけようか」

  1. 深く感心する気持ちを表す語。はてさて。なんとまあ。「—おうらやましいことで」

  1. 文末に置いて、自分の発言内容を確認したり強調したりする語。まあ。

    1. 「そなたが待たば愚僧も待たうは—」〈虎寛狂・宗論

[副]
  1. 前に述べた事柄認容放置するさま。そういう状態で。そのままに。

    1. 「見そめつる契りばかりを捨てがたく思ひ…、—たもたるる女のためも」〈・帚木〉

  1. (「さての」の形で)そのほかの。それ以外の。

    1. 「—の日を思ひたれば、また南ふたがりにけり」〈かげろふ・下〉

出典:青空文庫

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