たけもと‐せっつだいじょう【竹本摂津大掾】
[1836〜1917]義太夫節の太夫。大坂の生まれ。本名、二見亀太郎、通称、金助。5世竹本春太夫に師事。初め南部太夫、のち2世越路太夫を襲名。明治36年(1903)摂津大掾を受領。美声家で、明治...
たしろ‐さんき【田代三喜】
[1465〜1537]室町末期の医師。武蔵の人。号は範翁・廻翁など。後世方(ごせいほう)医学の祖。明(みん)に渡って医学を学び、帰国後は鎌倉、足利、古河と移って医療に従事。弟子に曲直瀬(まなせ)...
たちはら‐みちぞう【立原道造】
[1914〜1939]詩人。東京の生まれ。堀辰雄・室生犀星(むろうさいせい)に師事。リルケを好み、「四季」の同人として音楽的な叙情詩を発表した。詩集「萱草(わすれぐさ)に寄す」「暁と夕の詩」など。
たてまつ‐わへい【立松和平】
[1947〜2010]小説家。栃木の生まれ。本名、横松和夫。早稲田大学在学中から創作をはじめる。卒業後、種々の職業を経験し、宇都宮市役所に勤務したのち作家活動に専念。「道元禅師」で泉鏡花文学賞受...
たなか‐こみまさ【田中小実昌】
[1925〜2000]小説家。東京の生まれ。戦後の混乱期に風俗の世界に身を投じ、さまざまな職業を体験する。飄々(ひょうひょう)としたユーモラスなタッチの中に人間の悲しさを描き出した。「浪曲師朝日...
たなか‐しょうへい【田中正平】
[1862〜1945]物理学者・音楽理論家。兵庫の生まれ。ドイツでヘルムホルツに師事、音階の純正調理論を研究し、純正調オルガンを発明。邦楽にも理論的解明を与えた。著「純正調の研究(独文)」「日本...
たなか‐ひでみつ【田中英光】
[1913〜1949]小説家。東京の生まれ。太宰治に師事し、ボート選手としてオリンピックに出場した体験をもとに「オリンポスの果実」を発表。太宰の墓前で自殺。ほかに小説「地下室から」「野狐(やこ)...
たまも‐の‐まえ【玉藻の前】
鳥羽上皇の寵(ちょう)を得たという伝説上の美女。異国から来た金毛九尾の狐で、陰陽師(おんようじ)に見破られて那須の殺生石(せっしょうせき)になったという。謡曲「殺生石」や浄瑠璃・歌舞伎に脚色された。
たむら‐としこ【田村俊子】
[1884〜1945]小説家。東京の生まれ。本名、佐藤とし。幸田露伴に師事し、同門の小説家田村松魚と結婚。男女の相克の世界を官能的に描いた。作「あきらめ」「木乃伊(ミイラ)の口紅」など。
なかむら‐つね【中村彝】
[1887〜1924]洋画家。茨城の生まれ。中村不折・満谷国四郎に師事。レンブラント・ルノワールらの影響を受け、肖像画を多く描いた。作「エロシェンコ氏の像」など。