さいとう‐げっしん【斎藤月岑】
[1804〜1878]江戸末期の文人。江戸神田の名主。名は幸成(ゆきなり)。通称、市左衛門。和漢の学に通じ、祖父の撰、父の補修による「江戸名所図会」を刊行。著「武江年表」「東都歳事記」「声曲類纂...
さいとう‐せつどう【斎藤拙堂】
[1797〜1865]江戸末期の儒学者。津藩士。名は正謙。古賀精里門下。藩の督学となり、育英に尽力。著「拙堂文集」など。
さかい‐ただきよ【酒井忠清】
[1624〜1681]江戸前期の幕臣。老中・大老。上野(こうずけ)厩橋(うまやばし)城主。4代将軍家綱を補佐して権勢を振るい、その屋敷が大手門下馬札の前にあったので下馬将軍と称された。
さかい‐ほういつ【酒井抱一】
[1761〜1829]江戸後期の画家。江戸の人。名は忠因(ただなお)。通称栄八。別号、鶯村(おうそん)。姫路城主酒井忠以(さかいただざね)の弟。尾形光琳(おがたこうりん)に傾倒。琳派の画風に繊細...
さかきばら‐こうしゅう【榊原篁洲】
[1656〜1706]江戸中期の儒学者。和泉(いずみ)の人。名は玄輔。木下順庵門下で、紀州徳川家の儒官となる。中国歴代の制度、特に明の法制を究めた。著「大明律例諺解」「易学啓蒙諺解大成」など。
さかき‐ひゃくせん【彭城百川】
[1697〜1752]江戸中期の文人画家。尾張の人。名は真淵、百川は字(あざな)。号、蓬洲・八仙堂。彭(ほう)百川ともよばれる。日本における南画の先駆者の一人。書画の鑑識や俳諧でも活躍。
さかもと‐てんざん【坂本天山】
[1745〜1803]江戸中期の砲術家。本名は俊豈(としやす)。信濃高遠(たかとお)藩士。周発台とよばれる砲架を発明して、銃砲戦術論を展開。幕末にヨーロッパの軍隊と互角に戦うことができた唯一の和...
さがのや‐おむろ【嵯峨の屋お室】
[1863〜1947]小説家・詩人。江戸の生まれ。本名、矢崎鎮四郎。坪内逍遥の門下。小説「初恋」「くされ玉子」などのほか、ロシア文学の翻訳も発表。
さくま‐しょうざん【佐久間象山】
[1811〜1864]江戸末期の学者。信濃松代藩士。名は啓(ひらき)。初め朱子学を、のちに蘭学を修め、西欧の科学技術の摂取による国力の充実を主張したが、京都で攘夷派に暗殺された。門下に勝海舟・吉...
さくらい‐たんばのしょうじょう【桜井丹波少掾】
古浄瑠璃の太夫。前名、和泉太夫。薩摩浄雲の門下。剛勇な金平節(きんぴらぶし)を創始し、17世紀中ごろ、江戸で人気を博した。生没年未詳。→金平浄瑠璃