なかがみ‐けんじ【中上健次】
[1946〜1992]小説家。和歌山の生まれ。故郷の紀州熊野の風土を背景に、複雑な血縁関係の愛憎に生きる人間を描いた作品を発表。「枯木灘」で芸術選奨新人賞を受賞。他に「岬」「地の果て至上の時」など。
なかにし‐れい【なかにし礼】
[1938〜2020]作詞家・小説家。満州の生まれ。本名、中西礼三。シャンソンの訳詩を手がけた後、歌謡曲の作詞家となり、洗練された大人の感覚で多くのヒット曲を生む。その後小説も執筆し、自伝的な作...
なかむら‐けんきち【中村憲吉】
[1889〜1934]歌人。広島の生まれ。伊藤左千夫に師事し、「アララギ」の同人として活躍。歌集「馬鈴薯(ばれいしょ)の花」(島木赤彦と共著)「林泉集」「しがらみ」「軽雷集」など。
なかむら‐まさのり【中村正䡄】
[1928〜2020]小説家。満州の生まれ。航空会社勤務により長い海外生活を経験し、それを生かした国際小説を執筆した。「元首の謀叛(ぼうはん)」で直木賞受賞。その後は勤務に専念したが、定年退職後...
なかむら‐みつお【中村光夫】
[1911〜1988]評論家・劇作家・小説家。東京の生まれ。本名、木庭一郎。近代リアリズムの歴史をたどり、日本近代文学に対して鋭い批判を行った。評論「二葉亭論」「風俗小説論」、小説「わが性の白書...
ながい‐みちこ【永井路子】
[1925〜2023]小説家。東京の生まれ。本名、黒板拡子(くろいたひろこ)。正確な時代考証と鋭い現代的感覚を併せ持つ歴史小説で、多くの読者を得る。「炎環」で直木賞受賞。他に「雲と風と」「北条政...
ながわ‐かめすけ【奈河亀輔】
江戸中期の歌舞伎狂言作者。初世。奈良の人。並木正三の門人で、安永・天明(1772〜1789)のころに京坂で活躍。代表作「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」「伊賀越乗掛合羽(いがごえのりかけがっ...
なみき‐ごへい【並木五瓶】
[1747〜1808]江戸後期の歌舞伎狂言作者。初世。大坂の人。並木正三の弟子。大坂および江戸の劇壇で活躍し、幕末までの歌舞伎の隆盛をもたらした。写実的、合理的作風で知られる。代表作「五大力恋緘...
なみき‐しょうぞう【並木正三】
[1730〜1773]江戸中期の歌舞伎狂言作者。初世。大坂の人。並木宗輔の弟子。浄瑠璃の手法を応用した脚色と、奇抜な舞台装置で新生面を開いた。代表作「三十石艠始(さんじっこくよぶねのはじまり)」...
なん‐こう【楠公】
楠木正成(くすのきまさしげ)の敬称。