ぎょうそん【行尊】
[1057〜1135]平安後期の天台宗の僧。源基平(みなもとのもとひら)の子。諸国を行脚(あんぎゃ)。祈祷(きとう)に優れ、天台座主(ざす)となった。和歌にもすぐれ、金葉集・新古今集などに入集。...
くじょう‐かねざね【九条兼実】
[1149〜1207]鎌倉初期の公卿。藤原忠通の子。九条家の祖。法名は円証。源平争乱期に複雑な政治生活を送るが、源頼朝と結び、摂政・関白となった。博学をもって知られ、典礼・和歌・音楽・書に秀でた...
くにきだ‐どっぽ【国木田独歩】
[1871〜1908]詩人・小説家。千葉の生まれ。本名、哲夫。新体詩から小説に転じ、自然主義文学の先駆となる。代表作「武蔵野」「源叔父」「牛肉と馬鈴薯」「運命論者」など。
くぼた‐うつぼ【窪田空穂】
[1877〜1967]歌人・国文学者。長野の生まれ。本名、通治。早大教授。新詩社歌人として出発。万葉・古今・新古今の評釈などにすぐれた業績を残した。詩歌集「まひる野」、歌集「土を眺めて」「鏡葉」など。
けいちゅう【契沖】
[1640〜1701]江戸前期の国学者・歌人。摂津の人。俗姓、下川。高野山で修行して阿闍梨(あじゃり)位を得る。晩年は大坂高津の円珠庵に隠棲。下河辺長流の業を継いで「万葉代匠記」を完成、国学発展...
こいずみ‐ちかし【古泉千樫】
[1886〜1927]歌人。千葉の生まれ。本名、幾太郎。伊藤左千夫に師事し、「アララギ」同人として活躍。のち「日光」に参加。歌集「川のほとり」「青牛集」など。
こま‐きゅうい【古満休意】
[?〜1663]江戸初期の蒔絵師。古満家の祖。徳川家光に召されて、江戸城紅葉山の仏殿の蒔絵を担当。精妙な研ぎ出し蒔絵に特色がある。
ごれいぜい‐てんのう【後冷泉天皇】
[1025〜1068]第70代天皇。在位、1045〜1068。後朱雀天皇の第1皇子。名は親仁(ちかひと)。母は藤原嬉子(ふじわらのきし)。母の兄、藤原頼通が関白として権勢を振るった。後拾遺集・金...
さいとう‐どうさん【斎藤道三】
[1494〜1556]室町後期の武将。山城の人。名は利政、のち秀竜。道三は法名。油売りから身を起こして守護土岐氏を追い、美濃一国を治めて稲葉山に築城。のち、長男義竜に討たれた。織田信長はその女婿。
さののおとがみ‐の‐おとめ【狭野弟上娘子】
奈良中期の女流歌人。狭野茅上(さののちがみの)娘子とする写本もある。中臣宅守(なかとみのやかもり)との別離の悲しみを詠んだ相聞歌(そうもんか)が万葉集に収められている。生没年未詳。