いとう‐いっとうさい【伊藤一刀斎】
近世初期の剣客。生国は伊豆のほか諸説がある。名は景久。鐘巻自斎に師事し、のちに一刀流剣法を創始したといわれる。生没年未詳。
いとう‐えいのすけ【伊藤永之介】
[1903〜1959]小説家。秋田の生まれ。本名、栄之助。東北の貧しい農民の生活を共感を込めて描き、独自の農民文学を開拓。作「梟」「鶯」「警察日記」など。
いとう‐きさく【伊藤熹朔】
[1899〜1967]舞台美術家。東京の生まれ。築地小劇場以来、新劇を中心に舞台美術や映画美術を数多く手がけ、写実的装置を得意とした。舞踊家伊藤道郎の弟、演出家千田是也の兄。
いとう‐きよし【伊藤清】
[1915〜2008]数学者。三重の生まれ。京大・学習院大教授。京大数理解析研究所所長を務めた。確率過程を研究。予測が難しい微粒子の動きを表す「伊藤の公式」とよばれる確率微分方程式は、金融工学に...
いとう‐けいいち【伊藤桂一】
[1917〜2016]小説家・詩人。三重の生まれ。中国での軍隊生活を生かした戦記ものを叙事詩的な手法で描く。「蛍の河」で直木賞受賞。他に「悲しき戦記」「静かなノモンハン」「月下の剣法者」など。芸...
いとう‐けいかく【伊藤計劃】
[1974〜2009]SF作家。東京の生まれ。平成19年(2007)「虐殺器官」でデビューするも、癌(がん)により早世。死後、長編小説「ハーモニー」で日本SF大賞と米国のフィリップ=K=ディック...
いとう‐けいすけ【伊藤圭介】
[1803〜1901]幕末・明治の植物学者。愛知の生まれ。東大教授。日本初の理学博士。シーボルトに師事。リンネの植物分類法を紹介する「泰西本草名疏」を著し日本の近代植物学の先駆をなす。著「救荒食...
いとう‐さちお【伊藤左千夫】
[1864〜1913]歌人・小説家。千葉の生まれ。本名、幸次郎。正岡子規に師事し、師の没後は根岸派を継承、「馬酔木(あしび)」「アララギ」を主宰。門下に斎藤茂吉・島木赤彦などがいる。歌集「左千夫...
いとう‐しんとく【伊藤信徳】
[1633〜1698]江戸前期の俳人。京都の人。貞門から談林風に傾倒。松尾芭蕉らと交流し、蕉風確立に影響を与えた。著「江戸三吟」など。
いとう‐じゃくちゅう【伊藤若冲】
[1716〜1800]江戸中期の画家。京都の人。名は汝鈞(じょきん)、字(あざな)は景和。若冲のほか、斗米庵の号がある。初め狩野派・光琳派および中国の名画に学び、写実的描写と特異な形態・色彩感覚...