いのうえ‐ひさし【井上ひさし】
[1934〜2010]小説家・劇作家。山形の生まれ。本名、廈(ひさし)。独自のユーモア感覚と鋭い風刺で幅広い読者層を得る。「手鎖心中」で直木賞受賞。昭和58年(1983)劇団こまつ座の座付作者と...
いぶせ‐ますじ【井伏鱒二】
[1898〜1993]小説家。広島の生まれ。本名、満寿二。庶民的なペーソスとユーモアの中に鋭い風刺精神を込めた独特な作風を持つ。「ジョン万次郎漂流記」で直木賞受賞。他に「山椒魚」「多甚古村」「黒...
エレンブルグ【Il'ya Grigor'evich Erenburg】
[1891〜1967]ソ連の小説家。たびたび西欧に滞在。鋭い時代感覚と柔軟な知性をもって多彩な文学活動を展開。小説「トラストDE」「パリ陥落」「嵐」「第九の波」「雪解け」、回想録「人間・歳月・生...
おおにし‐きょじん【大西巨人】
[1919〜2014]小説家・批評家。福岡の生まれ。本名、巨人(のりと)。新聞社勤務を経て、対馬要塞重砲兵連隊に入隊。戦後「近代文学」同人となる。昭和27年(1952)、評論「俗情との結託」で野...
おかもと‐いっぺい【岡本一平】
[1886〜1948]洋画家・漫画家。北海道の生まれ。東京朝日新聞社に入社、漫画担当となり、鋭い描写と警句で社会や政治を風刺した。現代漫画の創始者。かの子は妻。
かわなべ‐きょうさい【河鍋暁斎】
[1831〜1889]幕末・明治前期の日本画家。下総(しもうさ)の人。号、洞郁・狂斎など。狩野派と浮世絵を学び、両者を取り入れた鋭い写実と特異な画風に特色を示した。
くろだ‐さぶろう【黒田三郎】
[1919〜1980]詩人。広島の生まれ。第二次「荒地」の創刊に参加。鋭い批評精神を平明に表現した詩や評論を発表。詩集「ひとりの女に」など。
グラス【Günter Grass】
[1927〜2015]ドイツの小説家。幻想的でしかも鋭い社会批判を含む長編小説を発表。作「ブリキの太鼓」「犬の年」「ひらめ」など。
ゴヤ【Francisco José de Goya y Lucientes】
[1746〜1828]スペインの画家。宮廷画家として鋭い洞察力に基づく肖像画・宗教画・風俗画を描く一方、幻想的な作風をも示した。銅版画にもすぐれ、ナポレオン軍の侵入を描いたシリーズなどがある。...
ゴーゴリ【Nikolay Vasil'evich Gogol'】
[1809〜1852]ロシアの小説家・劇作家。ロシア写実主義文学の創始者の一人。社会の退廃と人間の卑俗さを、鋭い風刺のうちに悲哀をこめて描いた。小説「外套」「鼻」「死せる魂」、戯曲「検察官」など。