わけがない/はずがない/べくもない/ことはない/どころではない の解説 - 小学館 類語例解辞典

わけがない/はずがない/べくもない/ことはない/どころではない の共通する意味

強い否定を表わす。

わけがない/はずがない/べくもない/ことはない/どころではない の使い方

わけがない
▽朝寝坊のあなたが、朝五時に起きられるわけがない
はずがない
▽小さい子供が四人もいるのだから、家の中がきれいなはずがないでしょ
べくもない
▽将来社長になろうなんて望むべくもない
ことはない
▽多趣味なので、パーティーで話題に困ることはない
どころではない
▽宿題が山ほどたまっていて、遊びに行くどころではないんです

わけがない/はずがない/べくもない/ことはない/どころではない の使い分け

「わけがない」「はずがない」は、…する理由がない、…する道理がない、の意味で、ある事態の起こる可能性が全くないことを表わす。「わけはない」「はずもない」などの形もある。
「べくもない」は、…する方法がない、…しようにもとてもできない、の意味で、希望するある事態の起こる可能性が全くないことを表わす。「できるわけがない」「できるはずがない」と言い換えられる。
「ことはない」も、「わけがない」「はずがない」と同様の意味を表わすことがある。また、「ないことはない」の形で、たまには…する、多少は…である、などの部分的肯定を表わす用法もある。「やろうと思えばやれないことはないが、ほかの仕事が忙しくてなかなか手が回らないんだ」
「どころではない」はかなり強い否定だが、その否定した事柄が話し手にとってそれほど重要ではないことを示している。「毎日子育てに追われて、とても趣味どころじゃありません」の場合、話し手にとって重要なのは子育ての方で、重要でない趣味にまで心を向ける余裕はないということを表わしている。

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