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・・・「あゝ、此世は空し」「問題を解くことゝ解かないこととは大変よく似ている」このようにして評論家としての小林秀雄は、対象の本質の核心に迫ってそれを明らかにし得ないまま、対象の感性的な印象の周辺をかけめぐることとなった。その果のない駈けめぐりの姿・・・
宮本百合子
「昭和の十四年間」
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・・・を書いておられたが、私は坪内先生の一生をあるべきとこにあって完璧たらしめた先生の聰明、努力、達見、現実性を学ぶとすれば、それは私の時代のものにとっては必然的に白鳥氏の言葉にふくまれているものとは全く相異した形をとって、現実にはあらわれて来る・・・
宮本百合子
「坪内先生について」